メラプティ
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ナトゥナをめぐる政治 (本名純・立命館大学国際関係学部教授)
「見てください! 私は軍艦を引き連れてここに来ました! ナトゥナ海はわが国のものです! 主権の侵害は絶対許さない!」そう叫んだジョコ・ウィドド大統領に対し、集.....
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「緑狩り」の政治
「ラディカリズム(急進主義)は危険だ。国家原則のパンチャシラを脅かす。根絶すべきだ。」こういう声が政府の中で勢いを増している。なぜいまラディカリズムとの戦いを.....
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プラボウォを抱き込む選択
先月末に新内閣が発表された。最大のサプライズは、ジョコ・ウィドド大統領の政敵プラボウォの入閣だ。両者の狙いは何か。 「適材適所」という公式説明は極めて空虚.....
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学生デモと国会のはざまで
先月末、学生中心の大規模な抗議デモが全国で繰り広げられた。あきらかに民主主義を骨抜きにする法案を国会が通過させようとしたからだ。その象徴が汚職撲滅委員会(KP.....
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揺らぐパプア
昔からパプアでは騒乱が散発的に起きていた。しかし今回ほど大規模に発展したケースは、過去20年でも類がない。何を意味するか。問題の深刻度が増している、ということ.....
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2期目の船出を前に
ようやく選挙に最終決着がついた。集票はイカサマだと訴えていたプラボウォ陣営に対して、憲法裁判所は6月27日、敗訴の判決を下した。これでゲームオーバー。ジョコウ.....
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老兵は死なず…
まさにデジャブだ。先月21日と22日のジャカルタ暴動と、それをめぐる政治エリートの駆け引きは、1998年の暴動の記憶をよみがえらせる。 役者も同じだ。プラ.....
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真実とイカサマの選挙政治
今月22日に大統領選挙の公式結果が発表される。先月の投票日から約1カ月。この間プラボウォ陣営は「メディアの報道や世論調査機関の開票速報はインチキだ」「組織的で.....
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大統領選挙
ついに大統領選挙が終わった。結果をどう読むか。何がみえてくるのか。まだ集計作業中ではあるが、現段階で言えることも少なくない。 まず、多くの世論調査が予想し.....
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【メラプティ】政界エリートの思惑
いよいよ来週は投票日。世間の関心は大統領候補の選挙キャンペーンや有権者の支持動向にあろう。ただ、少し視点を変えると、違った選挙政治の側面が見えてくる。それは政.....
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扁桃体ハイジャックの選挙政治
大統領選挙の投票日まで約1カ月となり、選挙キャンペーンもアクセル全開で最終コーナーに突入した。このラストスパートで威力を発揮するのがSNSだ。5年前の選挙でも.....
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【メラプティ】 国軍のジレンマ 立命館大学国際関係学部教授・本名純
国軍と警察の最高幹部合同会議というのが年に1度開かれ、その年の国防・治安の方針が示される。ことしは1月29日に行われた。4月の選挙を念頭に、治安の維持や、軍・.....
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【メラプティ】公開討論会を前にして 立命館大学国際関係学部教授・本名純
4月の大統領選に向けて、この1月から4月にかけて5回の公開討論会が行われる予定だ。その第1回目が今月の17日。初回のテーマは、法、人権、汚職、テロである。どち.....
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【メラプティ】プラボウォとモラルの選挙戦略
前回はジョコ・ウィドド大統領陣営の選挙戦略を観察した。今回はプラボウォ陣営の選挙運動を見てみよう。その特徴が12月2日の大規模集会に表れている。 集会は「.....
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硬軟両面の選挙戦略
大統領選挙に向けた選挙キャンペーンが始まり1カ月半が経った。どういう選挙戦略で進めているのか。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領陣営の様子を探ってみよう.....
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陸軍の掌握
毎年10月5日は国軍記念日である。73周年を祝うことしの式典で、ジョコウィ大統領は異例の演説をした。「共産主義の撲滅」を軍に注文したのである。その背景はもちろ.....
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【メラプティ】表と裏の選挙戦
アジア大会も終わり、政界は来月から始まる選挙戦に向けて戦略を模索中だ。選挙戦は来年4月まで続く長丁場。再選を目指すジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領と対.....
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【メラプティ】ジョコウィの選択
現職のジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領、それに挑むプラボウォ・スビアント氏。来年の大統領選挙の立候補者が確定した。2人の対決は2014年のリマッチとな.....
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【メラプティ】鍵握る副大統領候補
6月27日の地方首長選挙の結果は、大統領選にどう影響するのか。ジャカルタでは評論家の人たちがさまざまな意見をメディアに紹介している。便乗して私の見方も示してみ.....
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【メラプティ】 オッサン世代の危機感
5月は各地でレフォルマシ(民主改革)の時代の20周年を記念するイベントが行われ、メディアでも「スハルト後」の民主化の成果を議論する企画が多く見られた。本紙の読.....
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【メラプティ】暴徒化事件と爆弾テロ
スラバヤの教会で爆弾テロ。13日飛び込んできたショッキングなニュースである。事件の全容解明はまだ早い。しかし、おそらく8日夜に起きたデポックの件、すなわち国家.....
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【メラプティ】FBによる情報戦争
フェイスブック(FB)の個人情報流出が、世界的な問題になっている。被害件数の多さは、米国、フィリピンに次いでインドネシアが世界第3位。これはIT時代のリスク管.....
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【メラプティ】麻薬との戦いの意味
麻薬取り締まりに関する報道が急増している。先月末にはバタム島(リアウ諸島州)沖合で外国船から1・6トンの覚せい剤が押収された。先月初めにも海軍が1トンの覚せい.....
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【メラプティ】政治の季節は利権の季節
ここ数年、ジャカルタの政治をにぎわせている話題のひとつが湾岸の埋め立てと人工島の建設である。推進派のアホック元州知事が、去年の州知事選挙で敗北し、宗教冒とく罪.....
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【メラプティ】成功と失敗の不思議な共存 大忙しの政治の年
新コラム「メラプティ」をきょうから掲載します。筆者は本名純・立命館大学国際関係学部教授です。インドネシアの政治・社会を中心にいろいろなテーマを「本名」流に論じ.....