セルフ・イメージの高め方
今回は、脳の働きからセルフ・イメージを高める方法をご紹介します。前稿で述べたように、潜在意識はあなたを励まし、あなたが心の中で呟く言葉通りになるよう、無意識にあなた自身に意思決定させてしまうほどの力があることから、
①私の長所②私の好きなこと③私の夢・したいこと④身近な人の長所⑤今日の良かったこと⑥今の仕事の社会的意義⑦私がしてみたい気分が良くなる行動——の計7項目を毎日、思いつくまま紙に書き、自分自身を見つめていきます。
脳の働きが変わるには、最短でも3カ月かかるので、書き始めてから3か月は書き続けます。所要時間は、1日10分でOKです。最初に一日のうちのいつ、どこで書くか、ルールを決めましょう。ルーティーン化することが、長く続けるコツです。
「毎日違うことを書くのは難しいので、同じことを繰り返し書いてもいいですか」とよく質問をいただきます。構いません。ただし、前日書いたことを丸写しするだけでは脳の筋トレにはならず、効果がありません。その日に閃いたままを書きましょう。
真面目な努力を惜しまない人ほど新しい内容を書こうとするものですが、それは要注意です。この筋トレの狙いは、新しい情報を仮置きする前頭葉にインプットし続けることで、長期記憶を保存する側頭葉に自己イメージとして落とし込め、これまで思い込んでいた自己像をパソコンの上書き保存のように書き換える作業をすることなので、結果として同じことを書いたとしても、全く良しなのです。
長所と好きなことの中には、才能が隠れています。才能を感じたら、自己重要感が持てます。夢は力を湧かせます。身近な人の長所を見つけられれば、人間関係は良くなります。「笑う門には福来たる」という諺があるように、小さな喜びを感じることからエネルギーを湧かせ、人への感謝の気持ちが高まると他人と交わりたくなり、社会貢献する意欲も高まります。
ところで、自分の長所をいくつ書けそうですか。日本人は謙虚過ぎて、本来の姿より一段も二段も下げた自己像を口にするうちに、自己肯定感を下げてしまいがちなので、長所を思うように書けない傾向がありますが、正しい方法でトレーニングを積みさえすれば、20個はスラスラ書けるようになります。(コミュニケーション専門カウンセラー 高﨑美佳)
<連絡先>カウンセリングルーム「ミカモーレ」(fc.mikamour@gmail.com)