子育て相談 358 模擬登校に期待と不安
質問:ジャカルタ日本人学校でようやくシミュレーション登校が始まりました。「ようやく!」という期待の気持ちと、感染への不安が入り混じっています。本当に登校させて大丈夫でしょうか?
答え:半年が経って、色々なことがわかってきました。ウイルスの変異があると変わってくるかもしれませんが、やっぱり小児は感染しにくいようです。日本の上半期のデータですが、20歳未満の感染数は全体の4%でした。症状は発熱と咳などの風邪症状がほとんどで、重篤な肺炎はごく少数でした。小児は感染しにくいし、感染しても重症化しないのは間違いなさそうです。
でも、万が一子どもが感染したら、学校や家庭で他の人にまき散らしてしまうのではないか?という心配もあります。現時点での調査では、大人が子どもに感染させることはあっても、その反対、つまり子どもから大人への感染は少なく、子ども同士の感染も少ないようです。
なので、登校を必要以上に不安がることはないということです。色々な感染防止策が立てられていますので、それに沿った行動をすれば良い、ということです。
でも、客観的には心配する必要はないと言われても、不安なものは不安です。日本でも数パーセントのお子さんが「自主休校」していますし、それへの理解も進んでいます。安心感が一番大切ですから、ものすごく心配な場合は無理しないのもアリです。
成長・発達という観点も忘れてはなりません。大人になってしまうと、もうそんなに変化しませんが、子どもの場合は日々変化します。そして、大部分のお子さんにとって、子ども同士の関わりの場がもっとも成長・発達の土台になります。
感染への不安も大切ですが、貴重な成長期に集団活動ができないことも心配です。悩むところですが、少しずつ実際の登校が再開されていくことが必要と思う次第です。
社会全体で感染者への誹謗中傷を厳に慎む声かけも必要です。学校でもそれは同様でしょう。