【心の日曜日】(13)いつまでゲームやってるの㊦
「子どもがゲームばかりして、ダラダラ過ごしているのを何度注意しても、聞く耳を持ちません」という質問に対し、対策法を順次説明してきての今回は、「親が子どもとの信頼関係を築くコミュニケーション術を身に付ける」です。
まず、相談内容の「子どもを注意し続けても効果がない」という点に注目してください。「よく子どもに理解させれば、できるようになる」と考え、良くなって欲しいと繰り返し言い続けている親は大勢いると思います。でも、言い続けて子どもは変わりましたか? 私はそれほどには効果はないと思います。脳は「あーして」「こうして」と人に指図されることが嫌だからです。
そうは言っても、親は子どものしつけは自分の責任と思いがち。けれど、だからと言って大声を張り上げ、叱咤激励し、事細かに注意するのは要注意です。そのような対応では、子どもは自主的に行動したいという気持ちにはなれません。
巷のセミナーで、「噛んで含めるように理解させましょう」とアドバイスされることがあります。確かに理屈は大切ですが、それだけではハイリスクがあることを認識しましょう。人間の行動は、論理以上に感情が支配します。感情が行動を左右するのです。人間は感情の動物なのです。そこに気づかず、人間の感情面をおろそかにして対応していると、言う側も言われる側も、いつも気分が悪い人になります。人は、気分が悪くなるほどに動けなくなります。最悪の場合、メンタル不調の問題まで発生してしまいます。
私が前稿(㊤と㊥)で強調したことは、子ども自らが欲したことのように思わせることです。子供の心を動かす対応を心がけましょう。例えば、いつもより少し早くゲームを止めた時にこそ、「えらいね」「さすがはお兄(姉)ちゃん」と誉めてあげましょう。時計ばかりを気にするのではなく、子どもをよく観察できるかが勝負です。
今、多くの人が心の充足感を欲していることと思います。幸せとは、人との関係の中にあります。ミカモーレの信頼関係を作るコミュニケーション術を学ぶことで、あなたの人生を豊かに輝かせてみてください。
本稿へのご質問などは、カウンセリングルーム「ミカモーレ」(mamapre12@gmail.com=アドレス変更しました)まで。