分かって欲しい
「同伴家族で働けないので、自分が自分らしく居られないというか、心が満ち足りません。キャリア形成の悩みを抱えています。一番辛いのは、主人が私の気持ちを分かってくれないことです。面倒くさい表情で『今は無理でしょ』の一言で、相談したのを後悔しています」
ママでもなく、妻でもないひとりの女性として自己重要感を感じたい気持ちがありますよね。駐在地では働きたくても働けず、モヤモヤしている上に、今は新型コロナウィルスの影響で先行きも見えず、どんなにかお辛いでしょう。
ご主人の独特の性格の問題だと思われているかもしれませんが、男女の会話スタイルには違いがあることをご存知ですか。
男性は、感情を抑え冷静に論理的に話します。女性は、感情豊かに話します。また、男性の会話スタイルは、話す側と聞く側とに分かれ、聞く時は聞くだけになりがちです。聞いた後に考えて結論を出し、相手に伝えます。女性の会話は、キャッチボールをするように、やり取りする会話自体を楽しみます。説明が足りず、話が飛びながらも、話しているうちに直感を働かせ、会話をまとめます。この違いは、右脳と左脳を結ぶ感情と言葉の連絡通路の脳梁の太さが、女性は男性より20%も大きいことからも証明されます。
ご主人にしてみると、真面目に聞いて論理的に検討し、的確に結論を伝えたのに、なぜ、妻は機嫌が悪いのか分からないのかもしれません。夫婦関係のこじれは、こんなつまらないことから始まります。
言葉でしっかりと気持ちを説明するよう心がけないと、察することが苦手な男性には伝わりません。「答えはいらないから、ただただ、今は私の気持ちを聞いて欲しいの」と言葉で口にして伝えてみてください。
帰国して、貴女が働き出す時にも、夫婦の相談が必要になるでしょうし、コミュニケーション能力こそ、一番大事な採用条件です。コミュニケーション能力を鍛えることは、貴女のお仕事への準備にもなります。ミカモーレの駐在地支援、無料カウンセリングで、応援して行きます。
私たちは誰もが人生の節々で、職場でも家庭でも、自分の思いを相手に伝え、受容され、主体的な選択をし、生き生きと自分らしい人生を全うしたいと願っています。
「ENRICH YOUR LIFE!」。ミカモーレの願いは、ひとりでも多くの方に「私の人生は最高!」と感じてもらうことです。
(コミュニケーション専門カウンセラー・家族関係心理士 高﨑美佳)
本稿へのご質問などは、カウンセリングルーム「ミカモーレ」(mikamour.fleur@gmail.com)まで。