インドネシアを感じる 美しい調度品に囲まれて プラタラン・メンテン

 初めてインドネシアに来る家族や友だちに、インドネシア料理の魅力を知ってほしい時、接待や会食に適したレストランを探している時、休日にのんびりと食事やお茶を楽しみたい時に、ぜひ訪れてほしいお店がある。

 閑静なメンテンの住宅街を歩いていると、不意にオランダ植民地時代を彷彿とさせるコロニアル様式の建物があらわれる。ここが「プラタラン・メンテン」だ。
 入り口は、重さ100キロはあるという重厚な木彫りの扉で出来ている。中に入ると、大きなマンゴーの木がそびえたつ。吹き抜けのホールにあるこの木は、改装前にこの場所が庭だったころから、変わらずここにあるものだ。
 同店は前菜やサラダ、メインに至るまで、ジャワやスマトラなど各地の特色を織り交ぜた創作料理を用意している。まずは、前菜の鶏団子のピーナツソースがけ「ボラボラ・チョクロ」(7万9千ルピア)、グアバやジュルックバリなどのフルーツと、トマトやキュウリなどの野菜を使ったサラダ「サラダ・プトリ・デウィ」(2人前、5万4千ルピア)を注文した。
 鶏団子はピリッと辛いがピーナツソースは甘い。サラダは逆で、フルーツや野菜には甘さが感じられるが、ドレッシングは少し辛めだ。フルーツを多く取り入れた料理や、ピーナツソースと楽しむ料理は、インドネシア料理の醍醐味といえる。
 次にナシ・ゴレン・クリン(8万9千ルピア)を注文した。クリンはジャワ語で黒。その名の通り、黒い米を使ったジャワのナシ・ゴレン。サンバルの辛さやナッツの食感が絶妙で、手を止めることなく完食した。
 おなかがいっぱいになり、改めて店内を見回すと、天井や仕切りの壁、飾られている壺や皿などの調度品がとにかく美しい。店内は大きな窓のおかげで、屋外にいるかのように自然の緑を感じられる。   
 人数に応じて、個室も予約できるので、ジョコウィ大統領を筆頭に政界の要人や、各国大使なども同店に訪れたことがあるという。
 月曜から木曜までの午後2時〜5時には、ソファー席でくつろぎながらアフタヌーンティーが楽しめる。最上階はルーフトップになっており、夜景を見ながら食事やワインなどのお酒を楽しむこともできる。
 ピアニストの演奏や、東ヌサトゥンガラ州ロテ島発祥の伝統楽器「ササンド」の演奏会など毎日音楽イベントが開催されている。
 娯楽の少ないジャカルタ。落ち着いた雰囲気の中、見て、聞いて、食べて、インドネシアを感じられる店だ。(小山倫、写真も)


◇プラタラン・メンテン
住所  Jl. HOS.Cokroaminoto No. 42, Menteng, Jakarta Pusat
☎  021・2962・7771
営業時間 午前11時〜午後11時

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