常夏でも熱い鍋を サバン通り ホット・ポット・ガーデン
11月に入った。日本ではそろそろ鍋が恋しくなる頃か。そんなことを考えていたら、常夏のジャカルタでも鍋を食べたくなった。ある日の仕事終わり、中央ジャカルタ・アグス・サリム通り(通称サバン通り)の鍋店「ホット・ポット・ガーデン」を訪れた。
ホット・ポット・ガーデンに食べ物メニューはない。鍋は醤油ベース一択。具はケースに入り、冷蔵ショーケースに並んだものを、自分で見て選ぶ方式だ。実物を見て選べるのは、実際の量も分かり安心感がある。さらに具によってはラップがかけてあり、衛生面への配慮も感じる。
白菜や鶏肉、ちくわ、卵、えのきだけなどを注文。ビンタンビールも頼んだ。5分ほどで具材が届き、鍋に点火。店員が具材をすべて入れていく。卵のとき具合も詳しく確認してくれた。
5分ほどで煮え、ふたを開けると、蒸気がもわっと上る。日本の冬を思い出す懐かしい感じだ。熱々のちくわを頬張り、卵に絡めた鶏肉をいただく。ビールが進む。
この店の良いところは、音楽がかかっておらず、落ち着いて食べられること。また訪問時は閉店間際だったからか、華人系とみられる家族1組しかおらず、ガヤガヤとした感じもなかった。
具材6品と白米、ビール2本で20万ルピアほど。少し高いが、鍋を肴にゆっくりビールを飲める店と考えれば、そう悪くはない。
鍋を食べに行く先として候補に挙がるのは、中華料理店が集まる西ジャカルタ・コタ地区などだろう。地元料理店やワルン(露店)が多いサバン通りに鍋店があるとは意外だった。
「コタは少し遠すぎる」とか「火鍋には少し飽きてきた」という方は、ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。
ホット・ポット・ガーデン
住所 Jl. H. Agus Salim No. 20, Menteng, Jakarta Pusat
営業 午前11時~午後2時半、午後6時~午後9時半
☎ 021・3193・1318