湖のセルフィースポット バリ島ブレレン県 オリジナル・コーヒーも
バリ島北部のブレレン県に緑に囲まれた二つの湖を見下ろす風光明媚(めいび)な場所がある。道路沿いの質素なあずまやに座って静かに景色を眺める場所だったが、先週久しぶりに訪れたら、以前はなかった「セルフィースポット」がいくつもできていた。ここからしばらく北上した丘の上には、これも以前はなかった素晴らしい眺めのレストランがあった。
デンパサールから車で2時間半、避暑地や野菜の産地として知られるブドゥグルを経て北西にしばらく行くと、ブヤン湖とタンブリンガン湖が二つ並んで道路の左手下に見えてくる。太古の昔、巨大なカルデラの中にできたもので、最初は一つだった湖が大規模な地すべりによって二つに分かれたという。
少し手前の別の火口湖ブラタン湖がウオーターアクティビティーで有名なら、こちらはインスタ映えのする写真を取って遊ぶところ。あいにくこの日は霧のせいで湖はよく見えなかったものの、4、5カ所に作られたセルフィースポットは、週末ということもあってどこも盛況だった。入場料は5万ルピア。道路の反対側には滝の看板がいくつか出ている。体力に自信のある人は急な坂道を下ってこちらでセルフィーするのもいい。
ここからさらに北上してムンドゥック村に入ると、村の一番高い、道が大きくカーブしたところにちょっと言いにくい名前のレストラン、ンイリンンウェダンがある。バリのオリジナル・コーヒーとして知られるブレレン県バニュアティス村を発祥とするバニュアティスコーヒー社の経営で、同レストランのアディさんによると、もともとは20年前にオープンし2年前に今の形になった。
コーヒーメニューは11種類(2万5千ルピア~3万5千ルピア)。同社はコーヒー農家によって1960年に創業し、今ではバリのスーパーやコンビニで幅広く売られているほか、海外にも輸出されている。営業は午前9時から午後6時まで。湖とレストラン、バリ南部から北部の海を目指す旅の途中に立ち寄ってみては。(北井香織、写真も)