カレーさかなに日本酒? インド出身の本格派 リトルインディア
中央ジャカルタのタムリンレジデンスにあるインド料理店「リトルインディア」。日本酒とカレーという、なんとも突飛な組み合わせが試せると聞いて、訪ねてみた。
店舗は約40席あり、ソファーでくつろげる野外席に人が集まる。インド出身でカタール、韓国を渡り歩き、2015年に同店にたどり着いたシェフ・ディール・シンさんが作る約30種類のカレーが人気だ。
一方で日本酒は賀茂泉朱泉本仕込吟醸(300ミリリットル、22万5千ルピア)と、一代桜弥山純米吟醸(同、28万5千ルピア)、月桂冠(280ミリ、32万ルピア)が提供されている。シェフと従業員はムスリムで飲酒をしないが、インドネシア人オーナーの趣味で置かれているという。
店員さんイチオシの、羊肉のソテーを使った「マトン・ブナ・ゴースト」(8万5千ルピア)とサフランライス(5万3千ルピア)、賀茂泉朱泉本仕込吟醸を注文した。
注文から5分ほどで酒が登場し、さらに15分ほどかけてカレーがやってきた。カレーは鍋に入れられており、なかなか家庭的な雰囲気。別皿の上でサフランライスと混ぜて食べる。賀茂泉は、今回はグラスに氷をもらい、冷酒でいただいた。
結論から言うと、かなり相性は悪い。お互いの独特の香りがけんかし合い、サフランライスも「仲裁者」たりえない。やはりカレーにはラッシーという結論に落ち着き、ソルトラッシー(2万5千ルピア)を頼んでおいしくいただいた。
一方で、チキン・カルミ・ケバブ(7万ルピア)は焼き鳥のもも肉のような味わいで、日本酒との相性は抜群だ。
またカレーはまだまだ種類があり、うまく合うカレーも存在するかもしれない。興味があれば、ぜひ探してみてほしい。
無茶な食べ合わせをしたからなのか、その夜に記者が体調を崩したことは書いておかなくては。やはり、日本酒とカレーという組み合わせはおすすめしない(大野航太郎、写真も)
◇Little India
住所 Thamrin Residence ApartmentLevel G Unit RGE
☎ 021・2949・6288
営業 午前11時~午後10時半(月~金)
午前11時~午後11時(土・日)