グルメ客を引きつける バリ・チャングー 新しい和食フュージョン
バリ南部のクタから北に車で30分のチャングー地区はいま、バリでもっともおしゃれでホットなカフェやビラが集まる地区。話題になっているのがモダンジャパニーズキッチン「ムスビ」。日本の味覚「うま味」を生かした意欲的な創作料理は他にはない魅力で、注目度バツグンなのだ。
パンタイブラワ通りに面した店はテラコッタのタイルがアクセントになっている。シンプルでモダンな木調インテリアが、明るく自然な雰囲気を作り居心地が良い。
日本とインドネシアのミックスの青年4人が作ったバリ島発のカミナリグループは、次々と話題性豊かなレストランをプロデュースしている。「ムスビ」はその6店舗目のダイニング。2017年12月の開店以来、あっという間に人気店となり、週末はブランチタイムも予約がいる。客はインドネシア人と外国人が半々といったところだが、ジャカルタやスラバヤなどバリ島外から、評判を聞いて訪れるグルメ客が多いのが特徴だ。
グルメ客を引きつけるメニューを開発しているのはフランス料理を学んだ若きシェフ。インドネシア人の父と日本人の母を持つルイ・ヤマギシさん(26)はオーストラリアで料理学校を卒業、現地で修業してきた。バリに戻った今は、バリの幼なじみたちのレストラングループに加わった。日本の調味料や食材、特にうま味を効かせることにこだわって、東洋と西洋の絶妙なフュージョン料理を創作している。
例えば、自家製スモークサーモンののりタコス(小6万5千ルピア)。揚げたのりのタコシェルに、中身はすし飯、きゅうりの漬け物、みそオニオンジャム、スパイシーマヨ、とびっこ、うま味フレークとスモークサーモン。まずはパリッと一口。わあ~おいしい! なんて表現したらよいかわからない味わい。こんなの初めて食べた。
ヘルシーな豆腐ステーキ(7万ルピア)も頼みたい。みそマッシュルーム、キノアサラダに和風ビネグレットとさんしょを合わせた一品はキノコのうま味がよく効いている。
ルイさんは「食は人をつなぐ。食を充実させて日々をよりプラスにしてほしい」と笑顔で話す。ぜひお試しあれ。(上川よりこ、写真も)
◇MUSUBI
住所 Jl. Pantai Berawa No. 6/7 Canggu Bali
☎ 0812・3653・0799
営業 午前11時~午後10時
ウェブ www.kaminarigroup.com/musubi