アートに囲まれ、ゆったりと アーツ・カフェ モールとホテルの間で
休日のランチは安らぎのひとときだ。買い物ついでにモールで楽しむのもいいが、人が多く、どうにもせわしない。ホテルでのんびりと食べられたら……、という要望をかなえてくれる店があると聞き、訪ねてみた。
南ジャカルタのロッテ・ショッピング・アベニュー。入り口のある「GF」からエスカレーターで「1F」に上がり、しゃぶしゃぶ店「しゃぶ里」のあるつきあたりを右へ。しばらくいくと、ラッフルズホテルとの連絡通路が見えてくる。その通路の途中にあるのが、今回訪ねた「アーツ・カフェ・バイ・ラッフルズ・ジャカルタ」だ。
ホテル内の店だが、宿泊していなくても利用できる。入ってまず目を引くのは、両手を天に掲げた人型の像。なんとチョコレートでできている。入り口右手には左派の芸術家であり、スハルト政権時代に投獄されたヘンドラ・グナワン氏の巨大な絵画も飾られている。
店内は186席あり、窓が大きく開放的な雰囲気だ。高層階ではないのでジャカルタの摩天楼を見下ろすことはできないが、天気のいい時は日の光が心地よい。
メニューは食べ放題のビッフェ(37万ルピア)と単品メニューがある。ビッフェは主菜、副菜、スイーツ60品以上から選べるほか、インドネシア、日本、西欧、中華各料理のブースもあり、ライブクッキングが楽しめる。ビュッフェのメニューは日ごとに変わり、行く度に違う品を味わえる。
日本食を担当するのは、アラブ首長国連邦のドバイで日本料理店4店をめぐり、修行してきたという若手料理人、プレファラディカ・クォリザワさん(26)。てまりずしや手巻きずしのライブクッキングで客を楽しませ、「日本人にもぜひ味わってほしい」と語る。
単品メニューの質も高く、トマト・モッツァレラ(13万ルピア)は赤と緑のトマトとモッツァレラチーズの調和が楽しめるさわやかな一品だ。
ほかにも日替わりのスープやかわいらしいスイーツなど、魅力は盛りだくさん。アートに囲まれての食事、たまにはいいかもしれない。(大野航太郎、写真も)
◇Arts Cafe
住所 Raffles Jakarta Ciputra World 1, Karet, Jl. Prof. DR. Satrio No. 5, Kuningan, Jakarta Selatan
☎ 021・2988・0888
営業 午前6時~午後10時半