「フォリー」なフランス料理店 バリ島チャングー 料理に注ぐ情熱
バリ島北クタのチャングーにあるフランス語で「狂気」という意味のレストラン「フォリー」に行った。料理に狂おしいほどの情熱を注いでいるというフランス人シェフとそのインドネシア人家族の店。一皿にさまざまな工夫を凝らした濃厚な味を楽しんだ。
在住外国人が多く、カジュアルなカフェや健康志向の店が集まる地域として知られているチャングー。この中で昨年オープンしたフォリーは真っ白いテーブルクロスにワイングラスが置かれたファインダイニング風のレストランだ。壁はガラス張りで明るく開放的、屋外席では隣接するビラの手入れの行き届いた庭を眺めながら食事ができる。
まず、朝食メニューとしても人気のアルバ(7万8千ルピア)。ゆで卵やパルメザンチーズなどにトリュフを加えて焼いたクリーミーなグラタンのような料理で、一緒に出される酸味の強いサワードウーパンととても相性が良い。
次はフレンチといえばフォアグラ(22万8千ルピア)。濃い目に焼き色をつけてブリオッシュに乗せたかなりリッチなものだが、ライチやオレンジソースのおかげでしつこくはない。オーストラリア産和牛と骨髄(29万8千ルピア)のストロガノフも赤ワインと黒こしょうのソースで同じく非常に濃厚だが、シイタケ、コマツナ、自家製ポテトニョッキでバランスが取れている。
シェフのステファン・シモンズさんは、フランス、スイス、カリブ海などのレストランやホテルで働いた後、インドネシアにやって来た。
フランス料理人としての知識や技術を駆使して大好きなアジア料理の要素も加えながら独自の料理作りに励んできたという。
オーナー家族のカウテン・ジェンセンさんは「何かのついでに立ち寄るのではなく、ここを目指して来てもらえる店だと自負しています。ルピア安で輸入物の値段が上がり困難なときではありますが、これもチャレンジだと前向きに捉えています」と話した。 営業は午前8時から午後10時まで。メニューは朝、昼、夕で異なる。屋外席ならペット同伴も可。(北井香織、写真も)
◇FOLIE KITCHEN & PATISSERIE
住所 Jl. Subak Sari No. 30a, Canggu, Badung, Bali
☎ 0361・3003475
ウェブ foliebali.com