平和を祈る テロ警戒下のXマス
クリスマスを迎えたインドネシアでは、イブの24日と25日、キリスト教徒が教会を訪れ、祈りをささげた。邦人社会でもジャカルタ日本語キリスト教会(JJCF)がクリスマスランチパーティーを開き、クリスマスへの理解を深め祝った。各地の教会でテロ警戒の厳重警備が敷かれる中、平穏なクリスマスとなった。
中央ジャカルタのカテドラル(大聖堂)では25日、約120人の国軍兵士や警官らが警備する中、1日5回のミサが開かれた。
北スラウェシ州マナドではイブの24日、ろうそくを手にした人々が墓地に集まった。家族で先祖の墓を訪れ、ろうそくの灯をともして祈ることが伝統の一つだという。
また各地のショッピングモールではクリスマスツリーなどが飾られ、イベントも開催。西ジャカルタのモール「セントラル・パーク」の敷地内には高さ38メートルのツリーが飾られ、買い物客を楽しませた。
■日本語教会には130人
JJCFは24日、南ジャカルタのホテル・クリスタルでクリスマスランチパーティーを開き、日本人を中心に約130人が参加した。
JJCF有志とサザンクロス混声合唱団が聖歌や讃美歌などを披露。またキリストの教えがストーリーの背景にある絵本「靴屋のマルチン」の映画鑑賞を通し、思いやりの大事さを学んだ。
参加者は「素敵な歌が聴けた」、「クリスマスの意味を考える良い機会になった」などと感想を話しながら、会場を後にした。
同教会の田井真聡牧師(39)は「クリスマスの喜びを1人でも多くの人に知ってもらいたい。信徒であるかどうかは関係なく、さまざまなお話をすることができるのがJJCFなので気軽に来てほしい」と話した。(平野慧、毛利春香)