バリ島盛大に祝う 新年幕開け
12月31日から1月1日にかけて全国各地で年越しイベントが開かれ、観光地や首都の目抜き通りでは新年の到来を祝う無数の花火が夜空を彩った。アグン山噴火の影響が懸念されたバリ島も年越しを祝う観光客でにぎわいを見せた。
バリ島のクタ海岸周辺には外国人観光客や地元の若者など大勢の人が訪れ、花火を打ち上げたり、音楽に合わせて踊ったりと盛り上がっていた。
中央ジャカルタのタムリン通りでは31日夜、437組の合同結婚式が開かれた。経済的な理由で結婚式を挙げられなかったカップルらを対象に、ジャカルタ特別州政府が主催。参加したカップルは会場に設けられた窓口で手続きし、アニス・バスウェダン知事と記念撮影した。式を挙げた南ジャカルタ在住の会社員サトリア・ファニールさん(26)は「知事が来てくれると思わず驚いた。とても良い思い出ができた」と笑顔で語った。
31日夕から1日未明にかけてはタムリン、スディルマン両通りを歩行者天国にする「カーフリーナイト」が行われ、音楽や紙ラッパの音が鳴り響き、食べ物や雑貨を売る露店が並んだ。昨年は環状高架道路などの建設工事の影響で中止されたため、2年ぶりに実施。家族連れらでごった返し、新年を迎えた瞬間には何百発もの花火が夜空に広がった。
ホテル・インドネシア前で花火を見た南ジャカルタ区ルバックブルスの大学生、サリア・カルティカ・プトリさん(19)は「新年を友達とにぎやかに祝えてうれしい」と話した。西ジャワ州バンドン市のフェテムルディさん(43)は妻とモナス(独立記念塔)広場を訪れ、「ことしも家族が健康で、無事に過ごせれば」と語った。
年越しに合わせ、ジャカルタ特別州では警察官ら2万人を配置し警備を強化。一方、年が明けた後は使用済みの花火や食べ物のごみが散乱し、州の清掃員5千人が一晩で回収したごみは780トンに上った。(大野航太郎、木村綾)