元宵節祝う ボゴールでパレード
イムレック(春節、中国正月)から15日目に当たるチャップ・ゴ・メ(元宵節)の11日、インドネシア各地で華人らが春節の締めくくりを祝った。西ジャワ州ボゴール市では、チャップ・ゴ・メに合わせたパレード「ボゴール・ストリート・フェスティバル」が開かれた。
同市内のスルヤクンチャナ通りには、同市内で最も古い中国寺院「福徳廟」があり、朝から多くの華人らがお参りに訪れた。寺院では華人だけでなくムスリムや外国人の観光客、パレードの準備に忙しいボランティアたちの姿があった。
降雨量が多く「雨の町」と呼ばれるボゴール市。11日も終日雨で、同通りとシリワンギ通り沿いは、傘を差しながらパレードを待つ観光客らで埋まった。
パレードでは登り龍やバロンサイ(獅子舞)、みこしのほか、シラットの演武、伝統舞踊など、鮮やかな衣装の参加者らが路上を練り歩き、観光客らは写真を撮ったり、手を振ったりして楽しんだ。
同イベント責任者のアリフィンさん(51)は「華人のお祝いであるチャップ・ゴ・メを祝うだけでなく、インドネシアの多様な文化を楽しみ、ボゴール市の観光を促進するイベント」と話した。
パレードが予定より遅れて始まったため、ムスリムの日没後の礼拝、マグリブと重なった。このため、パレードを一時中断し、礼拝終了後に再開した。
会場は約千人の警察官や軍らによる厳重な警備態勢が敷かれた。ビマ・アルヤ市長やルクマン・ハキム宗教相らも会場に足を運んだ。
3年前から毎年、同イベントに家族で参加しているジュリアさん(48)は「宗教は関係なく、千人を超えるボランティアとコミュニティ団体、警察が一つにまとまって作り上げているイベント。当日に雨が降るのは神様が来ている証拠で、縁起がとても良いの」と笑顔で話した。(毛利春香、写真も)