笑顔あふれる〝令和流〟に歓声 天皇皇后両陛下 新たな皇室外交を予感
天皇皇后両陛下がインドネシアでの公式訪問を終えられ、6月23日に帰国された。即位後初となる親善目的の外国訪問は笑顔あふれる〝令和流〟。両陛下の和やかな人柄がにじむ7日間となり、新たな皇室外交を予感させるご訪問に内外から称賛の声があがった。
皇族によるインドネシアご訪問は4回目。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領の招請による今回、両陛下は「多くの人々が日本や日本の人々に対し、温かい気持ちを寄せていることを肌で感じ、うれしく思いました」などと感想を持たれた。
特に次世代との交流に重きを置かれた両陛下は、「両国の友好親善と協力関係に若い世代の可能性を感じました」と肌感覚で重ねる交流の大切さに期待を寄せられた。
その一方、インドネシア側の低調なメディア報道や両陛下に対する筋違いの期待に首を傾げる場面もあった。安全や皇室のご活動で保たれるべき「場」への配慮などを背景とした厳しい取材制限もあり、結果的に日本側の情報発信に限界があったのも事実だろう。
ただ、それらを乗り越えて両陛下は、にじむお人柄と心配りをもって日本の品格を示された。両陛下の柔和な横顔を振り返れば、この国の人々の心に日本の存在を別次元で示し、魅了したのではないか。(長谷川周人、写真も)