心待ちにした「夢の乗り物」 MRT 東西線、25年末を着工目標
「夢の乗り物」「未来の乗り物」と開業を心待ちにした市民。国内初の地下鉄、大量高速鉄道(MRT)は市民の足だけでなく、ジャカルタの観光地の1つにもなった。
5月13日、大量高速鉄道(MRT)東西線建設支援に関する書簡が日イ間で交わされた。第1期の第1段階としてメダンサトリア(西ジャワ州ブカシ市)〜トマン(西ジャカルタ)の約24・5㌔に計21駅を建設。着工は来年末、完工は2031年の計画だ。
最終的な東西線の総延長距離はバンテン州タンゲラン県バララジャ〜西ジャワ州ブカシ県チカランの84・1㌔。南北線延伸工事で建設中の中央ジャカルタ・タムリン駅が東西線の接続駅となる。
一方、三井住友建設と国営建設フタマ・カルヤが請け負う、西ジャカルタのグロドック~コタ間(約1・3㌔)のトンネルが5月、邦人記者らに公開された。トンネルは筒型の日本製掘削機「シールドマシン」で土を掘り進め、セグメントと呼ばれる円弧状のブロックで外壁が組み立てられる。
柔らかいインドネシアの土に対応するため、シールドマシン先端のカッタービットをインドネシア版に改良。1分間に1回転し、分速3、4㌢で進むシールドマシンで掘った土は、独自開発の薬品を加え、埋め立て用の土など環境に優しい土に生まれ変わらせている。(文・青山桃花、写真・長谷川周人)