気軽にジャムーを 伝統飲料をモダンに アチャラキ

 再開発が進む西ジャカルタの観光地、コタトゥア地区にあるジャムー(伝統生薬)・カフェの「アチャラキ」。ジャムーは知ってるけれど、路上で販売しているのを買うのは抵抗がある……。そんな人にも気軽にジャムーを飲んでもらいたいと、ことし7月にオープンした。

 カフェが入居する「グドゥン・クルタ・ニアガ」は20世紀初頭に建設された石造りの建物で、ジャカルタ歴史博物館(ファタヒラ博物館)西の通りの一角にある。建物の中に入ると、すり鉢を使ってジャムー作りをする人をモチーフにした店のロゴが見える。
 ジャムーはアンチエイジングや美肌効果があるとされるターメリック(うこん)とタマリンドが材料の「クニット・アサム」と、コメとバンウコンを使う「ブラス・クンチュル」の2種類。通常は材料を砂糖などと一緒に煮込んで作るが、同カフェでは材料を乾燥、粉砕し、コーヒーのように抽出して提供する。
 抽出法は、濃いエスプレッソ(1万8千ルピア)と薄めのペーパードリップ(2万ルピア)、その中間のフレンチプレス(2万ルピア)の3種類。ソーダ割り(2万7千ルピア)やラテ(2万5千ルピア)という飲み方もできる。
 味は、クニット・アサムは酸味とターメリックの香りが効いており、ブラス・クンチュルは苦みが強く、ショウガのような香りが特徴。ソーダ割りやラテはこうしたクセが和らぎ、とても飲みやすくなる。
 店主のジョニ・ユウォノさんの妻で、店の立ち上げを手伝ったフィフィ・ジャヤンティさんは「インドネシアのコーヒーの飲み方は粉末にお湯を入れる伝統的な方法から、ドリップなど現代的に変わった。ジャムーもモダンな飲み物として広めていきたい」と話す。
 フィフィさんによると、路上で売られるジャムーは、若者たちから「何が含まれているか分からない」といった理由で敬遠されている。「私たちのジャムーは原料以外は一切使用しない」とし、オープンカウンターで工程も客が見られるように工夫した。
 フィフィさんは「『風邪を引いたときに飲む』というイメージのあるジャムーを、コーヒーや紅茶のようにライフスタイルに根付いた、毎日飲むものにしたい」と笑顔で話した。(坂田優菜、写真も)

◇Acaraki
住所 Gedung Kerta Niaga 3, Jl. Pintu Besar Utara No. 11, Kota Tua, Jakarta Barat
営業 午前10時~午後10時
ウェブ www.acaraki.com

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