【じゃらんじゃらん特集】青い海と青い空 1日中裸足で過ごせる 西スマトラ州チュバダック島

 西スマトラ州パダン・パリアマンにあるミナンカバウ空港から車で約2時間半。さらに海辺からスピードボートで15分。チュバダック島の青く輝く海の上にぽつりぽつりとコテージが見えてくる。魚やサンゴ、貝、海の底まで見える透明な海……青い海と空、緑に囲まれた静かなリゾートで時間を忘れゆっくりくつろぐことができる。
 島にあるリゾート「チュバダック・パラディオ―ソ・ヴィレッジ」を経営しているのは、フランス出身のドミニクさん。1992年にイタリア人が始めた施設を引き継いだ。海上と白い砂浜沿いに木造のコテージが並ぶ。裏手には緑豊かな丘。さらさらの砂か、しっとりとした草の上を歩くことがほとんどで、1日中裸足でいられる。
 「ヴィレッジ」は1日3食付きで2泊以上から予約を受け付けている。宿泊は最大35人まで。「静かでリラックスできるリゾート」がウリだ。シュノーケリング用具やカヌーなども無料で借りられる。ハイキングで丘に登れば、頂上から絶景が楽しめる。有料だが、ボートでシュノーケリングのスポットへ移動したり、ダイビングもできる。
 浅瀬にも魚がたくさんおり、透明度が高いためどこからでも水中を覗き込める。波がほとんどなく泳いでも安全で、シュノーケリングでは美しい海中の世界を堪能できる。きらきらとさす日差しで色鮮やかに輝く魚たちだけでなく、ウミヘビや、運が良ければウミガメと一緒に泳ぐこともできる。
■おいしい食事を全員で
 島でのんびり過ごす楽しみの一つは食事。朝食は午前7時半〜同11時半で、オムレツやトースト、パンケーキなど熱々の朝食を食べられる。昼食は午後1時半、夕食は同8時と決まっていて、全員がリゾート中央にあるレストランで一緒に食事をとる。メダンやジャカルタから来るインドネシア人もいるが、シンガポールやオーストラリア、スイス、ドイツなどから来て1週間以上滞在する欧米人がほとんど。毎日食事をともにしながら語り合えば、すぐに仲良くなれる。 
 ビールなどアルコール飲料も飲める。午後7時からは海に浮かぶコテージにバーカウンターがオープン。お酒とおつまみを味わいながら、楽しいおしゃべりが弾む。
 ドミニクさんは食事にこだわり、イタリアンとフレンチ、インドネシアの料理を上手く取り入れ、新鮮な魚のサテなどの魚介類からピザ、マリネやサラダ、チキンソテー、ミートローフ、アイスクリームなどのデザートまで毎日10種類以上の料理を提供する。「常に新しいメニューを考えて、食材も選んでスタッフに時間をかけて料理を教えているの。果物以外は必ず違う料理を出すようにしてる。同じだと飽きちゃうでしょ」
■一番大切なもの
 おなかが満たされ、話し込んだ後は波の音を聞きながら眠るだけ。波の音と虫の鳴き声、たまにココナツが落ちる音……。静かで自然に帰ったような気分になる。
 ドミニクさんによるとリピーターが多く、10回以上来ている人もいるという。「1泊のみのお客さんも受け入れて、よりたくさんの人が来るようにすれば儲かるけれど、そんなことはどうでもいいの。毎日変わるのは食事だけで、この島はずっと変わらない場所にしたい。美しく自然あふれる静かな場所で、好きなことを好きなだけして自由に過ごしてほしい。お金や時間より大切なものがあるのよ」
 絵ハガキのような世界で時計を見ずに過ごす、ぜいたくな時間。たまにはいかが。(毛利春香、写真も)

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