ムスリムに笑顔の花満開 PPKM解除後初で ラマダン

 ムスリムの義務「五行(信仰告白、礼拝、喜捨、断食、巡礼)」の1つである断食——。インドネシア全土で3月23日にラマダン(断食月)入りした。宗教省は同月22日夜、33州124カ所で行った月の観測結果からイスラム暦(ヒジュラ暦)1444年のラマダン開始を発表。開始日は国内最大の穏健派イスラム団体「ナフダトゥール・ウラマ(NU)」と同日になり、足並みがそろう形となった。
 「ラマダンが国内のイスラム教徒団結の象徴になる事を願う」と開始宣言を行ったヤクット・コリル・コウマス宗教相。
 22日午後7時頃。ラマダン中に行う追加礼拝「タラウィ」の祈りを捧げるため、昨年比5万人増となるムスリム約15万人が中央ジャカルタ・東南アジア最大級のモスク「イスティクラル」へ足を運んだ。
 パンデミック(世界的大流行)が始まった2020年。政府は、礼拝やブカ・プアサ(1日の断食明け)を自宅で行うよう要請。その後も、1人分の距離を確保する身体的距離を取りながらの集団礼拝や新型コロナワクチン接種を義務づけられてきた。
 一方、遂に新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急活動制限(PPKM)が解除された今年。完全に新型コロナ禍前のラマダンに戻った様子を見せ、ムスリムたちの表情は、笑顔の花で満開だ。(青山桃花)

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