G20に世界が注目
クナパくん いよいよ20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開かれるね。
記者 そうだね、バリ島で11月15日と16日に開催される予定だ。
クナパくん 今回のテーマとかはあるの?
記者 ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は、昨年イタリアのローマで開催されたG20サミットで、イタリアのマリオ・ドラギ首相から2022年の議長として引き継ぎを受けたね。この際に、テーマを「Recover Together,Recover Stronger(共に回復する、より強く回復する)」としたんだ。世界経済の回復に向けた取り組みを促して包摂的で、人間中心の環境に優しい、持続可能な成長にコミットするとした。その後、ウクライナ問題が起きて、世界経済への幅広い対応が求められるようになり、G20の議長国としての重要性が増しているよ。
クナパくん 苦労も増えたね。
記者 その通り。ロシアや中国の参加もあって、世界中の注目が集まっている。首脳会合の前に、G20財務相・中央銀行総裁会議、外相会合、環境・気候大臣会合、エネルギー移行大臣会合、デジタル経済大臣会合、観光大臣会合などが行われている。この中でロシアによるウクライナへの軍事侵攻を始めとする現在の国際情勢や、その多国間主義への影響、そうした状況に対するG20の役割などについて議論がされたのだけれども、残念ながら結局意見はまとまらない。コミュニケ(共同宣言)を出せず、代わりに議長国インドネシアから成果発表という議長声明となっているね。
クナパくん 持続可能性への取り組みというと、ジャカルタでは電気バスや自転車レーンなど整備が進んできているね。
記者 バリ島では、世界から集まる会議関係者にアピールのためのショーケースという感じかな。太陽光パネルを設置したり、会場周辺の通行は電気自動車に限定。歩行者だけがアクセスできるよう歩道を囲む壁を設置するなどの対応がとられることになるらしいよ。また、混雑を最小限化するためG20サミット期間中、バリ島では在宅勤務やオンラインスクールの政策が検討されているんだ。
クナパくん 先進国入りを目指すインドネシアに、世界の注目が集まる需要な舞台だね。