いよいよ新首都始動へ

クナパくん　ヌサンタラ（ＩＫＮ）への首都移転が迫ってきたね。
記者　そうだね。今年の独立記念式典はヌサンタラの新しいイスタナ（大統領宮殿）で開催される予定なので、独立記念日の8月17日がお披露目式と言えそうだね。
クナパくん　でも、まだ工事中でしょう？　間に合うのかなあ？
記者　新首都の中核となる大統領府は工事の進ちょく状況が80％以上。イスタナは67％とのことだ。バスキ・ハディムルヨノ公共事業・国民住宅相が先ごろ発表したね。アフリカから輸入したラブラドライトの床材などを除き、内装品の大半は国内調達らしいね。また、イスタナと大統領府にはスマート空調システム、自動照明システム、クリーンウォーターシステム、廃棄物処理システム、監視カメラ、火災検知システム、スマート廃棄物処理システムなど先端技術が取り入れられているね。敷地は100㌶で建築面積は約８％。残りはゆったりとした緑のオープンスペースになる予定だ。
クナパくん　式典会場の進ちょく状況は？
記者　90％。過去の首都移転に関する話をすれば20世紀初頭、オランダ東領インド政府がバタビアからバンドンへの移転を決めたけれど、大恐慌と第二次世界大戦で中止に追い込まれた。また、1945年８月17日に独立を宣言したインドネシアは、独立闘争中の臨時措置として首都をジョクジャカルタ、次にブキティンギ、再度ジョクジャカルタに移転。そして現在のジャカルタに戻している。独立後もスカルノ初代大統領が57年、中部カリマンタン州に遷都する計画もあったよ。
クナパくん　首都移転は他の国でもあるの？
記者　60年にブラジルがリオ・デ・ジャネイロからブラジリアに移転させ、マレーシアも99年に首都機能の一部をクアラルンプール近郊のプトラジャヤに移した。ドイツも東西統一にともない、旧西ドイツのボンからベルリンへ。このほかミャンマーやスリランカ、中央アジアのカザフスタンなど数えれば少なくないね。
クナパくん　新しい首都の実相はまだしかと見えてこないけど、10月20日には新政権が新首都で発足。これからのインドネシアの躍進が楽しみだね。