ジャカルタ生活に潤いを 自然に触れる テベット・エコパーク
人々が健康的な生活を意識するようになり、インドネシアでもウォーキングやサイクリングの流行と共に、キャンプやオープンエアを楽しめる山小屋風のロッジなどが新しい宿泊様式としてブームになっています。大げさな旅行ではなくても日常生活にアウトドアライフを取り入れることで身近な自然に触れ、環境を守ることの大切さや生命について考えるきっかけにもなります。今回のおすすめ観光情報はジャカルタ市内にこの夏オープンした新行楽地、テベット・エコパークを紹介します。
テベット・エコパーク(Tebet Eco Park)は南ジャカルタのテベット地区にジャカルタ特別州政府が今年2022年7月にオープンした公園です。大都会とは思えない緑あふれる公園は広さ7ヘクタール、その名のとおりエコロジーをコンセプトとしています。公園内には川が流れていて水場特有の潤いからさながら都会のオアシスといったところ。植物園を思わせるような見上げるほどの高い木々が日陰を作り、花々が彩を添える散策路はジョギングコースも併用していて、足を一歩進める度に移り変わるランドスケープを体感できます。インドネシアの見事なトロピカルな植物に囲まれていながらどこか日本庭園を歩いているような感覚にも似ている気がします。公園内は、随所にゴミ箱、手洗い場、ベンチが設置されていてとても綺麗に保たれています。
ジャカルタで大都会の喧騒を忘れるような場所として真っ先に浮かぶ遊園地や動物園は有料の場所が多く、特に大家族が多いインドネシアではちょっとしたお散歩程度で行くには入場料とお財布を天秤にかけなければなりません。無料で入る事ができる公園では、中央ジャカルタの独立記念公園がありますが場所や時勢柄入場制限などに注意が必要になることがあります。しかしテベット・エコパークは入場無料。これには市民は大喜びで、ジャカルタっ子たちにとっては特別州政府からのプレゼントといった感じでしょうか。
公園は道路を挟んでふたつのエリアに分かれていて〝映える〟橋が繋がっています。橋を端から端へ写真を撮ったり眼下の緑を眺めながら歩き通すと絶好のお散歩コースとなります。その他にも公園内にはブランコ、滑り台、ミニアスレチック、砂場など子どもが安心して遊べる遊戯施設や塀で囲まれたドックランもあり、大人も子どももワンちゃんまでも大空の下で思いっきり遊ぶことができます。また、私が訪れた時には実際に使用している人はいませんでしたがBBQコーナーもあったので用具を持っていけばちょっとしたオープンエアBBQパーティーができるのかも知れません。ただ、園内はアルコール類不可とのことなのでお酒飲みさんには歯がゆいところ。
そんな中、目を引いたのはいくつかのポイントにある動物のオブジェ。カワウソやトンボなど綺麗な環境であれば自然界に生息する動物です。ジャカルタは緑豊かな街ですが、大気、水質、騒音など公害に関しては課題が多いところは周知のとおり。訪れる人たちにとってこのテベット・エコパークがひとつのきっかけになり未来のジャカルタが少しでも変わるようにとの願いが込められて作られたのでしょう。皆さまもぜひテベット・エコパークに足を運んでジャカルタ生活の潤いにしてみてください。
(日本旅行インドネシア 水柿その子 写真も)
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