続々導入の電動バス
クナパくん 最近、トランスジャカルタのバスで、後部にコンセントみたいな絵が描かれている車両をよく見かけるけど何かな?
記者 導入が進む電動バスだね。現在はスネン〜ブンダラン・スナヤン。ブロックM〜タナアバンの2路線で運行されているんだよ。電動バスは電気自動車の一種で、蒸気やガソリン・ディーゼルエンジンなどの内燃機関利用ではなく、蓄電池の電気エネルギーを動力源にして、モーターを回転させて走行するバスだ。地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しないで走行するので、環境にやさしい街づくりができるんだ。
クナパくん 何台ぐらい導入されているの?
記者 今年の6月から30台が導入されて、今年中に100台となる予定だよ。来年末には900台増えて1000台。さらに2024年には2000台、25年末には合計3000台とする計画だ。トランスジャカルタは約4300台のバスを運行しているから、その大部分を電動バスに置き換えることになるね。
クナパくん 電動バスで一番の問題は電池と聞いたけど?
記者 電動バスだけでなく、電気自動車の電池は重要なポイントだね。価格、充電時間、1回の充電で走れる距離などともに、車には高い安全性が求められるしね。現在の電気バスは全長12㍍で最大60人乗り。電池容量は300kwhで、一回の充電で250キロの走行が可能だ。つまり、ほぼ1日中走れるね。製造元は、中国のEV最大手BYD(比亜迪、本社・広東省深川市)で、Bakrie & Brothersの子会社である地元企業Vektr Mobiliti Indonesia(VKTR)が輸入している。充電も電気自動車と同じで、急速充電器を使うと1時間で満充電になるらしい。
クナパくん 電動バスはインドネシアでは作ってないの?
記者 政府は電動バスの国産化にも力を入れていて、国営車両製造会社のインカでメラ・プティバスの開発・製造を行っているね。国産化率50%以上とし、通常のバスよりも軽量に作られているため160キロの走行が可能だよ。11月にバリで開催される20カ国・地域首脳会議(G20サミット)でデビューする予定だよ。
クナパくん コロナウイルス用ワクチンでも、電動バスでも、メラ・プティ頑張れだね。