デカコーン企業が誕生
クナパくん ユニコーンを超えるデカコーン企業が上場したね。
記者 GoToグループ。4月11日にインドネシア証券取引所に上場して、約30万人の投資家から15兆8000億ルピアを調達したよ。日本円に換算すると1380億円。これにより時価総額で400兆3000億ルピア(約3.5兆円)企業が誕生した訳だ。コロナ禍で遠隔会議の代名詞となったオンライン会議サービス「Zoom(ズーム)」という企業があるよね。この企業はナスダックに上場していて、その時価総額が8兆円。顧客先がまだインドネシア中心であるGoToが、全世界を相手にしているざっくりZoomの半分とは、考えてみるとすごい話だよ。
クナパくん GoToの時価総額15兆8000億ルピアをドル換算すると約290億ドルか……。
記者 そう、10億ドル以上でユニコーン、100億ドルを超えるとでデカコーン企業だ。バンク・セントラル・アジア(BCA)、バンク・ラクヤット・インドネシア、テレコム・インドネシアに次ぐ、時価総額で国内4番目の企業だ。これまで、インドネシア企業の時価総額の上位10傑には、銀行が5行、通信会社1社、鉱山会社2社、自動車会社1社、食品会社1社が入っていたんだよ。
クナパくん スディルマン・タムリン通りだね。
記者 どういう意味?
クナパ君 中央ジャカルタを南北に貫くメインストリートのスディルマン・タムリン通り沿いのビルは、政府系ビルや銀行のビルが軒を連ねているからね。これまでのインドネシア経済の象徴的する通りかな。
記者 うまいこと言うね。昨年は、ブカラパックやチモリも上場して、インドネシアの新興市場に活気が出てきているね。日本の場合、マザーズやジャスダックといった新興市場に上場する企業数は増えているけれども、平均で1社300億円弱の時価総額。また上場後、時価総額があまり増えないといわれているんだ。上場自体が1つのゴールとなってしまっているのかな。
クナパくん GoToにしろ企業価値第10位になった食品会社チモリにしろ、モニュメント的なビルを建てるよりも、調達した資金でユーザーを大事にして、さらなる成長を続けてほしいね。