パプアの雪を取り戻せ

クナパくん　桜が咲くこの時期に、東京では雪が降ったらしいね？
記者　そうだね。今週の半ばに東京でも雪がちらついたようだよ。
クナパくん　もう４月になろうとしているのにびっくりだね。でも、インドネシアにも雪の世界があるのを知っている？
記者　知っているよ、ブカシにあるミニ・テーマパークのドゥニア・サルジュ（雪の世界）だね。
クナパくん　そう来たね。でも、熱帯のインドネシアでも人工降雪ではなくて、天然の銀世界があるんだよ。プンチャック・ジャヤという山は、パプア州のあるニューギニア島の最高峰で、標高は4884メートル。オーストラリア・ニューギニア大陸、そしてオセアニアの地域でも最も高い山になる。標高が高いから、ここには天然雪というか、氷河があるよ。
記者　富士山より高いね。
クナパくん　以前は200平方キロあったと言われる氷河地帯だけど、気象庁（ＢＭＫＧ）の最近の調査によると、今ではわずか２平方キロ、2025年には消滅してしまうらしい。
記者　クナパくん、今日はいろいろ教えてくれてありがとう。地球温暖化による危機だろうね。
クナパくん　だからインドネシアでも、化石燃料から再生可能エネルギーへ転換していくことの重要性を意識するようになってきたよ。
記者　温室効果ガスは、二酸化炭素だけでなく、メタンや一酸化二窒素、代替フロンなどもあるんだ。排出量でいうと、二酸化炭素が全体の76％、メタン15.8％、一酸化二窒素6.2％、フロン２％となる。
クナパくん　だから、二酸化炭素を削減することが重要なの？
記者　温室効果への影響は、二酸化炭素と比べてメタンは21倍、一酸化二窒素は310倍、代替フロンは数百倍以上あるといわれているから、二酸化炭素対策だけでなく、これら温室効果ガス全体に対応していく必要があるね。
クナパくん　僕もそうだけど、牛やキリンもゲップとともにメタンを出してしまう動物は多いからね。でも、20カ国・地域首脳会議（Ｇ20サミット）では、地球環境に重点おいて、話し合われるらしいね。プンチャック・ジャヤで、これからもスキーができるよう、地球を大事にしようね。