買い占め、本当に必要？

クナパ君　大変だ！　
記者　どうしたの？
クナパ君　新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、中国からトイレットペーパーの輸入が止まっているって聞いたよ。これからスーパーに行って買い込んでこようと思っているんだ。
記者　トイレットペーパーの買い占め、日本だけでなくオーストラリアでも問題になっているね。でもインドネシアでは、あまり気にしないでいいと思うよ。
クナパ君　どうして？
記者　インドネシアに流通しているトイレットペーパーのほとんどは、中国製ではなく国産だ。日本製紙連合の2017年時点の統計によると、インドネシアの紙生産量は世界で５番目。東南アジアでは首位に入っていて、国外に輸出するほど資源は豊富だ。
クナパ君　そうだったんだ……。　
記者　インドネシア人はトイレットペーパーの買い占めなんてしてない。地元の人向けのスーパーマーケットに行けば、トイレットペーパーの在庫はたくさんあるよ。それに、ちょっとくらいトイレットペーパーを切らしたって大した事にはならない。洗浄便座もあるし、手で拭けばいいじゃない。
クナパ君　それはちょっと……。あと、日本米とかも品薄になっているって聞いたよ！　日本の食材は、新型コロナウイルス対策で輸入規制がかけられているの？
記者　中国産の玉ねぎなど、一部の食品は制限されているらしいけど、日本産の食品に関しては、まだそういった話は聞いていない。実際、中央ジャカルタのシティウオークにある日本食スーパー「パパイヤ」には、十分なお米の在庫があったよ。それに、ちょっと日本のお米が食べられなくったって大した事にはならない。メイドさんに美味しいナシゴレンを作ってもらおう。
クナパ君　それもそうだね
記者　とは言えトイレットペーパーもお米もストックは限られている。一部では、買い占められて、買えなかった人もいるようだ。
クナパ君　在留邦人同士で取り合いが起こらないようまずは冷静になり、譲り合うことも大切だね。　（高地伸幸）