煙害って?
クナパくん インドネシアの煙害が、国内外で問題になっているんだって。そもそも煙害って?
記者 森林などで大きな火災が起きると、大量の煙が広範囲に広がる。煙には人体に有害な物質が含まれているし、視界不良で飛行機が飛べなくなることもあるんだ。本紙では現在、ほとんどがこの現象を指して使っているけれど、工場など人工物から出た煙の生き物への被害も含んだ言葉だよ。
クナパくん どこで、どうして起きるの?
記者 国内の発生源はスマトラ島とカリマンタン島など。農地を作るために森林を燃やしたり、炭化した植物でできた、「泥炭地」と呼ばれる場所が、長い間雨が降らずに乾燥して、発火してしまう場合があるそうだ。
クナパくん 他の国にも被害があるの?
記者 マレーシアの首都クアラルンプールやシンガポールはスマトラ島から近い。場所にはよるけど、ジャカルタよりも影響は大きいと言える。学校が休校になったり、シンガポールでは3年ぶりに「不健康」とされる水準にまで大気汚染が進み、問題になった。
クナパくん 毎年煙害はあるの?
記者 乾季に発生しやすくて、毎年問題になっている。ことしは雨が降らない異常気象もあって、特に被害は大きいそうだ。
政府は森林を燃やすのを取り締まったり、泥炭地を保護したり、消火チームを作ったりしているが、対策が追いついているとは言い難い。両国も対策の支援を申し出ているけど、インドネシアは自国で解決する姿勢なんだ。徐々に対策が進むことを期待したいね。 (大野航太郎)