シンガポールみたい?
クナパくん 日本が支援した大量高速鉄道(MRT)の運行が始まり、話題になっているね。
記者 中央ジャカルタのタムリン、スディルマン通りという目抜き通りを走っているので、空港鉄道やLRT(次世代型交通システム)とは違った注目度を感じるね。
クナパくん おしゃれなMRT駅の出入り口など、タムリン、スディルマン通りを見ると、広い歩道に新しい歩道橋、横断歩道、街灯、街路樹など、まるでシンガポールみたい。随分と短期間で変わったね。
記者 そうだね。まず2018年8月に開幕したアジア大会に合わせて、両通りの歩道が拡幅されたり、街灯や街路樹が設置されたりしたよ。ほかにも、タムリン通りのホテル・インドネシア(HI)前ロータリー近くにあった歩道橋が解体されて、代わりに横断歩道ができた。
クナパくん そうだったね。
記者 歩道橋の解体は、1962年にインドネシアで初めて開催されたアジア大会の際に建設された「歓迎の塔」が見えるように、と行われた。
クナパくん 付近に竹を使ったオブジェが設置されたね。
記者 ほかにもスディルマン通りの歩道橋の改修が18年11月に始まったよ。
クナパくん 合わせて11月末には横断歩道ができたよね。横断歩道が増えたなあ。
記者 改修された歩道橋は屋根付きで、橋を囲うように白色の四角い枠が連なるデザインで、夜にはライトアップされている。最近、スディルマン通りのドゥクアタスエリアで、首都圏専用電車(KRL、コミューター)のスディルマン駅と空港鉄道のBNIシティ駅、MRTドゥクアタス駅にアクセスできるよう整備され、ここもライトアップがされ始めたよね。
クナパくん 次々ライトアップされて、夜にはネオンのように光っているよね。
記者 そうだね。
クナパくん でも、裏道には昔ながらのカンプン(下町)が広がる。全部がシンガポールみたいになってしまうのは寂しい気がするから、下町の良さも残しながら、快適な町になっていくといいね。(上村夏美、写真も)