伝統儀式始まる 末娘レニ王女の結婚 ジョクジャでパレードも

 ジョクジャカルタ王家のハメンクブウォノ十世(スルタン)の五女で末娘のグスティ・カンジェン・ヌル・アストゥティ・ウィジャルニ王女(二四、通称レニ)と、ランプン出身のアフマッド・ウバイディラ氏(二九)の結婚儀式が十六日に始まった。王家の伝統に沿った儀式は、王宮を中心にジョクジャカルタ市内各地で、十九日まで四日間かけて行われる。
 十八日に王宮内のプヌペン・モスクでイジャブ・カブル(結婚の宣誓)を交わした後、目抜き通りのマリオボロ通りなどを行進する。同日夜には王宮内で披露宴を開き、ユドヨノ大統領や、ジョクジャカルタと姉妹都市の京都府からの代表団も出席する予定。
 結婚の最初の手続きとして、レニ王女は十六日午前九時ごろ、姉より先に結婚することの許しを乞う儀式「プランカハン」を行った。ハメンクブウォノ十世には五人の娘がおり、四女のヌル・アブラジュウィタ王女はまだ結婚していない。
 その後、ジャワの伝統衣装クバヤに着替え、両親であるハメンクブウォノ十世、ヘマス王妃のひざにキスをする儀式「ンガベクテン」を行った。
 ジャワ王家のしきたりに従い、レニ王女は十八日の結婚式当日まで、王宮内の一室に隔離される。
 また、王家は花婿ウバイディラ氏を迎える儀式・ニャンティを執り行った。同日午前九時ごろ、ハメンクブウォノ十世の弟キンジェン・グスティ・パンゲラン・ハリヨ・ハディウィノト氏ら王族が三台の馬車に分かれ、花婿ウバイディラ氏が待機する王家の家で迎えた。住民の注目を浴びながら、白い服とジャワの伝統帽子「ブランコン」をかぶったウバイディラ氏は馬車に乗って宮廷に入った。
 結婚に向け、ウバイディラ氏は七月、カンジェン・パンゲラン・ハルヤ・ユダヌガラ氏と改名し、レニ王女も新たな王族の称号を授かる儀式を行っている。
 結婚式は、観光都市でもあるジョクジャカルタの誕生二百五十五周年とともに祝われる。市民や観光客が結婚式の様子を観覧できるよう、十七日から十八日まで儀式を中継する巨大スクリーンが州内六カ所に設置される。
 二十二日には二万五千人の観光客の動員を目指すイベント「ジョクジャ・ジャワ・カーニバル」が行われる。

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