【じゃらんじゃらん特集】 日イ結ぶ友好の歌 ジャカルタ軽音部 イベント盛り上げ 各地でライブ展開
日本とインドネシアの人々と一緒に音楽を楽しもうと、ジャカルタ日本祭り(JJM)や各大学の学園祭など、日本関連のイベントに多数出演してきたジャカルタ軽音部。音楽好きの駐在員らが2005年に結成して以来、日イ両国の歌を披露しながら友好を深める活動を活発化している。
毎週土曜日。南ジャカルタ・ダルマワンサ・スクエアのODESAスタジオに、音楽好きたちが楽器を持ち込んで集まる。ギターの音がスタジオに鳴り響くと、それに呼応するようにセッションが始まった。
軽音部の中で最も新しいバンドが「ジャカルタ★ジャッカル」。昨年10月、練習を見学しに来た3人が意気投合して結成した。初ステージとなる2月のダルマ・プルサダ大学の文化祭に向け、練習にも力が入る。
リーダーの今本優希さんは「インドネシアの学生たちは日本の音楽をよく知っている。楽しんでもらえるような曲を披露したい」と入念に選曲を行った。ジュディ・アンド・マリの「そばかす」などを演奏する予定だ。
■4つのグループ
軽音部は05年、邦人ゴルフグループ「テンダーフット」の音楽好き3人が集まって結成し、現在26人が所属する。ジャカルタ・ジャッカルのほか、インドネシアのポップスとダンドゥットを演奏する「Japanesia」、JポップとR&Bの「アコギ40・s」、アニメソングとJポップの「KIRA☆KIRA」の4つのバンドが活動する。
創立メンバーの石谷壽英さんは「音楽を楽しむことがモットー。音楽を通して日イ両国の人と心のキャッチボールをしたい」と話す。08年には、インドネシア大(UI)の日本文化祭に出演し、初めてインドネシア人の前で演奏を披露した。集まった観客は約1500人。「感情を全身で表現して音楽を楽しむインドネシア人の姿を見て、演奏する楽しさを感じた」と石谷さん。日本やインドネシアの曲を披露する日本人のバンドとして注目され、あちこちから出演依頼が舞い込むようになったという。
ジャカルタ日本祭りやリトル東京ブロックM縁日祭をはじめ、首都圏各地の大学の文化祭など、インドネシアの人々が集まるイベントに出演。年間で約10回の公演に参加するまでになった。
東日本大震災直後には「被災者のために何かしたい」とメンバーが奮起。被災地へ義援金を送るため急きょチャリティーライブを開いた。五輪真弓の「心の友」やインドネシアのヒット曲「クムスラアン」など、日イ友好のために歌った。
部長を務める秋元国俊さんは「インドネシア人が日本のために何かしたいという気持ちを持ってくれたことに感動した。音楽で思いを共有することができた」と振り返る。
昨年のリトル東京ブロックM縁日祭やJJMではトリを務め、会場を盛り上げた。両国の歌が両国の人々の心を一つにすることができる。数々のイベントから手応えをつかんだ。メンバーたちは「これからも音楽を楽しみながら、日イ友好のメッセージを歌に乗せて届けていきたい」と意気込んでいる。
◇部員募集中
ジャカルタ軽音部は部員を随時募集している。 問い合わせは大和さん(メールryotaro_yamato@hotmail.com)。フェイスブックのジャカルタ軽音部専用アカウント(http://www.facebook.
com/home.php#!/Jakarta.Keion.Club.Officail.Site)へのアクセスも可能。(小塩航大、写真も)