【じゃらんじゃらん特集】 持続可能なリゾートへ バリ・エコビレッジ
バリ島デンパサールから北へ2時間半。「サルの森」で有名なサンゲを通り過ぎ、渓谷にかかる大きな橋を渡ってすぐの「バリ・エコビレッジ」。環境に配慮したリゾートとして建材には廃材や生長の早い竹を使用し、ゴミを分別再生し、裏の畑では自家製肥料で有機野菜を栽培している。バリ南部の観光地でレストランを営むイタリア人が、自らデザインして建てたもので、将来的には自家発電も含め、完全な持続可能なリゾートになることを目指しているそうだ。
屋根を含め大部分を竹で作ったロッジは山小屋の雰囲気。2階のバルコニーからは周辺の森が見渡せ、とてもすがすがしい。部屋の中には暖炉がある。7月、8月は気温が14度まで下がるので希望に応じて薪を炊くそうだ。レストランにも大きな暖炉があり、こちらは夕方から薪を炊いてもらった。食後は、暖炉の前に置かれたソファーに座ってイタリアのワインを飲んだ。火の暖かさが何とも心地よく、じっとしていても汗ばむバリ南部からわずか数時間の所とはとても思えない。
翌日は無料ヨガクラスの後、周辺を散歩した。コーヒーの白い花が咲く山道を15分ほど下ったところに、近くに住む人がめい想の場として掘った穴があった。さらに下ると川が小さな滝になって流れ落ち、水浴びにちょうど良い場所があった。リゾートではこの川の流れを利用して発電する計画を立てているという。
日が落ちると鳥の鳴き声が虫の声に変わった。暖炉のあるレストランに戻り夕食。メニューは日替わりで、地中海料理とインドネシア料理がある。メインの豚肉や鶏肉はリゾート周辺で飼育されているものだそうだ。付け合わせのパンは自家製。食後のコーヒーも近くで採れた豆を挽いたものだ。
スパ設備もあり、外の景色を見ながらマッサージを受けることができる。近隣の観光スポットは、迫力のある「ヌンヌンの滝」、バトゥール山やキンタマーニ高原など。トレッキングやサイクリングのコースもある。日中はバリの自然を楽しみ、夜はテレビのない環境で静かに過ごしたい人におすすめだ。(北井香織、写真も)