オンラインのバティック専門店登場 目利きが厳選して紹介 berbatik
バティック(ろうけつ染め)を使ったファッションの専門オンラインショップ「ブルバティック(berbatik)」が9月にオープンした。ノウハウのない中小企業に代わり、見やすいデザインのウェブページで最新のバティックを販売し、買い手とをつなぐ。 (堀田実希)
ダナール・ハディ、バティック・クリスなど、全国に店舗を構える大手メーカーもあるが、バティック産業の主な担い手は中小零細業者。インターネットで販売するにも、写真の撮影方法や決済システムの構築などノウハウがないメーカーも多い。そんなメーカーと買い手をつなげようと、経営コンサルタントで投資家のヘリ・フィクリさんが、ネット販売を不得手とするメーカーに代わり、商品の魅力を引き出して販売する同ウェブサイトを立ち上げた。メーカーから商品を預かり、写真撮影から包装・発送まですべて請け負う。
取り扱い商品は、バティックの模様をプリントした布ではなく、トゥリス(手描き)か、チャップ(型押し)でろうを付けて染めたバティック布を使った「本物」のみ。
サイトの創立メンバーで、ファッションデザイナーのジェシー・アギタさんが目利きとしてバティックの品質、製法などを一つ一つ確認し、扱う商品を厳選する。
現在の取り扱いブランド数は10だが、年内に30、3―4年以内に1500に増やす。
女性・子ども用衣類やかばんなどファッション雑貨のみだが、11月には男性用の取り扱いを開始する。
■海外に発信
バティックは以前はフォーマルウェアと見なされていたが、近年、カジュアルなデザインが増え、普段のワードローブに取り入れる人も多くなった。昨年、国内のバティック市場は3兆2千億ルピア(約260億円)規模となり、ファッション業界の中で占める位置付けも年々高まっている。
国内だけでなく、海外でバティックの知名度が上がってきた。ジェシカ・アルバ、ニコール・リッチーなど海外の女優もバティックを愛用し、ジュリアン・マクドナルド、ダイアン・フォン・ファステンバーグなど海外のデザイナーもバティックを使ったデザインを発表している。
フィクリさんは、国内外でバティックの人気がますます高まると予測。「バティックのEコマース(電子商取引)市場のマーケットリーダーとして、新しいバティックファッションを発信していきたい」と語った。
■ウェブサイト
www.berbatik.com