ごみ処理問題に本腰?
クナパくん 太陽光発電や電気自動車など再生エネルギーへの転換が最近話題になるけど、ごみ問題も身近な環境問題だよね?
記者 そうだね。中国、アメリカ、インドに続く世界第4位となる2億7千万人の人口を抱えるインドネシアは、人口が増えて生活も豊かになってきているので、これに比例してごみの量も増えてきており、大きな問題となっている。
クナパくん 暮らしの中から出る、ごみの量ってどのくらいなの?
記者 例えばジャカルタ特別州は、西ジャワ州ブカシ市にあるバンタルグバン廃棄物最終処分場で1日7400トンを処理しているよ。バリ州のデンパサール市では、スウォン最終処分場の埋め立て地で日量900トンの一般ごみを受け入れている。
クナパくん ものすごい分量だね。
記者 インフラ整備が国の成長に追い付いていないことも問題だけれども、ゴミの不法投棄や、自然界では分解しないプラスチックごみの海などへの流出がインドネシアの問題として大きく取りあげられているね。例えば、西ジャワ州のチタルム川は、残念ながら「世界で最も汚染された川」として報道されるよ。源流となるバンドンにあるチサンティ湖はきれいな湖で、ジャカルタ首都圏の水がめとなっているんだよ。不法な投棄の結果、下流では目も当てられないほどひどい状況となっているね。
クナパくん 前向きな話として、ペットボトルのリサイクル工場ができるって聞いたけど。
記者 食品用の使用済ペットボトルを原料化し、新たな食品用ペットボトルに再利用することを「ボトルtoボトル」と言うんだ。東ジャワ州のスラバヤに近いパスルアンで操業予定となっているプロジェクトもそのひとつだ。年間2万5千トンのペットボトルのリサイクルを目指しているそうだ。
クナパくん 海流に乗って流れ着いたプラスチックごみが散乱するバリ島の浜辺の写真もインパクト強いね。
記者 「20カ国・地域首脳会議(G20サミット)」前の完成を目指して、政府はデンパサールに1日千トンの処理ができる3つの廃棄物管理施設と9つのリサイクルセンターを建設予定だ。
クナパくん 国際化がいろいろな環境対策のスタートとなるといいね。