首都をもっと快適に
クナパくん 新型コロナウイルスの感染拡大もみんなの努力で抑さえられ、ジャカルタでも緊急活動制限が最低レベルとなったね。
記者 新規感染者数で言うと、この1週間は平均でインドネシアが1日612人、日本は818人。人口が倍以上の開きがあることを考えると、「インドネシア、よく頑張ってくれた」だ。米国疾病管理予防センター(CDC)も、インドネシアの状況をレベル1(低)として好評価しているよ。日本はまだレベル3(高)だ。
クナパくん 経済活動が活発化するとジャカルタの〝名物〟、交通渋滞が復活だね。
記者 活動制限中は、経済的にもマイナスとなった企業や人々が多いから、そのロスを取り戻そうと日ごろに増して頑張りそうだけれど、マスク着用と手洗い、そしてソーシャルディスタンスは守った方が良いよ。そして、交通渋滞や地球温暖化を緩和するためにも、公共交通利用へのシフトは重要だ。
クナパくん 先日残念なことに、軽量高架鉄道(LRT)が試験走行中に衝突事故を起こしたね。
記者 ジャボデベックLRTだね。ブカシやデポックからの渋滞緩和に期待がかかる郊外鉄道的役割を担った存在だ。
クナパくん 活躍中のMRTとどこが違うのかな。
記者 MRTは大量高速鉄道。LRTは軽量高速鉄道または次世代型路面電車システムといわれるけど、大きな違いはないよ。LRTも編成や専用軌道の採用などの導入の仕方次第で、大量輸送手段となる。ただ、典型的なLRTは、ヨーロッパの街中を走る路面電車だけどね。
クナパくん 事故は残念だなぁ。
記者 軌道上に止めておいた車両に、試験運転中の車両が衝突したらしい。
クナパくん 軌道上に車両をおくことが問題なの?
記者 日本でも東京メトロの東西線開業時は、軌道上に車両を置いていたらしいよ。だけど、このLRTは、自動運転でパンタグラフではなく第三軌条による集電方式。インドネシアでは先進的な試みがされているんだ。自動運転や信号システムは、軌道上に他の車両を置いておいたら機能しないだろうね。
クナパくん 東カリマンタンにできるという新首都も大事だけど、多くの人々が暮らしている今の首都がもっと快適になるといいな。