「吾輩はニャンコである」 大正時代の下町舞台に 27、28日にGKJで公演 学生劇団en塾
インドネシア人日本語ミュージカル劇団「en塾(エンジュク」は先月29日、10月27日(土)、28日(日)にジャカルタ芸術劇場(GKJ)で公演する「吾輩はニャンコである」に向け、リハーサルを行った。
■ストリートダンスが見所
昨年まで「雪女」「浦島太郎」など、3年連続で日本の昔話をテーマに公演してきたが、今回は大正時代の下町を舞台にしたオリジナルミュージカルで、タイトルは「吾輩はニャンコである」(脚本・甲斐切清子顧問)。ネコと人間の触れ合いの中で悔いのない人生を送る大切さを伝えたいという。
ある日、西町で暮らすネコが東町に迷いこむ。東町で出会ったチンピラのネコたちに追い掛けられ西町に逃げ戻ったところで、西町のネコたちと東町のネコたちとのダンスバトルがスタートするという筋書きだ。甲斐切さんは「今回の見どころはネコに粉した役者たちによるストリートダンスバトル」と語った。
■団員たちの自主努力
今年の劇団員は58人。役者、舞台美術や衣装部担当で構成される。4月から台本の読み上げを開始し、役ごとにオーディションを行い、配役が決定した。5月から本番に向けて稽古を積んできた。練習できるのは毎週土曜日だけ。学業の傍ら、稽古との両立に苦労した。先月からは週2回に稽古を増やし、最後の追い込みを掛けている。
練習時間が足りないということで、平日の時間を見つけて自主練習に励む団員。当日の衣装から舞台美術まですべて自分たちの手作り。衣装部が担当していたメークは今年から役者たちが自ら行う。一人の役者として責任感を持ってミュージカルに取り組む。
◇公演情報
27日(土)、28日(日)両日とも、午後5時半開場、午後7時開演。中央ジャカルタのジャカルタ芸術劇場で。
チケット料金は、1階席6万ルピア、2階席3万5千ルピア。インドネシア語字幕有り。入場は6歳以上。
問い合わせは、ジャカルタ・コミュニケーションクラブ(JCC)(電話725.7266、7250.530)まで。
会場には、日本食スーパー「コスモ」が日本食のブースを出店。また、ミュージカルの舞台となる大正時代の西町を描いた絵を背景に記念写真を撮影することができる場所も設置される。(小塩航大)
※追記(2012年10月11日)
「我輩はニャンコである」のタイトル名を「吾輩はニャンコである」に訂正しました。