観光客の安全守れ バリ州警が新ユニット
バリ州警察本部は、バリ島を訪れる観光客の安全とサービスの向上を図るために、今年三月に着任したグナワン新本部長の下、独自に三つのユニットを立ち上げた。インドネシア国家警察本部のナナン副長官が十日、警察官僚制度改革の進ちょく状況を巡視するために州警察本部を訪問した際、これらの新たなユニットが披露され、外国人らを招いてデモンストレーションが行われた。
最初のユニットは二十人で構成される「バリ・ガード・ポリス」。男女の警察官ペアが十台のパトカーでパトロールを行う。車には、机、いす、パソコン、プリンターなどが積まれ、道案内や紛失届けの受理なども行う。日本の警察の移動交番に似た機能を持つ。
色はとても目立つオレンジ色。耳に花をさした女性警察官の笑顔が大きく描かれ、その横に「警察」と漢字で書かれてある。デモンストレーションでは横にいすと机を出して、道を尋ねた日本人に地図帳を示しながら場所を説明した。
「バビン・カムティブマス・パリウィサタ」は五十人からなり、オートバイでパトロールを行いながら、観光客が利用する施設などで、指導や啓発を実施。「コースト・ガード・ポリス」はバギーカーに乗って海岸のパトロールを中心とした活動を行う。
バリ島ではJICA(国際協力機構)が「バリ島、安心なまちづくりプロジェクト」を通じて、観光警察活動の強化を目的とした技術支援を行っている。
その一つが「対話的パトロール」の導入。ただ単にパトロールするのではなく、市民や観光客との対話を心掛け、警察のイメージと信頼を高めようというものだ。今後、三つの新ユニットで対話的パトロールが実施される。また、バリ・ガード・ポリスについては、地図帳を使って観光客に適格に道案内ができるように指導した。