帰ってきた渋滞

クナパくん ジャカルタでは、新型コロナ感染拡大防止のための「大規模社会的制限(PSBB)」が今月に入って、少しずつ緩和されてきたね。〝ジャカルタ名物〟の渋滞も戻ってきた感じがするのだけど。
記者 感染防止はまだまだ重要だけれども、経済活動あっての生活という面も考慮しないといけないからね。
クナパくん ジャカルタの渋滞は世界的に見てもひどい方なの?
記者 統計の取り方により変わるけど、世界的には7位ぐらい。アジアではムンバイとニューデリーに続いてワースト3かな。東京はアジアで9番目だよ。
クナパくん ジャカルタの渋滞は道路面積より自動車の占有面積の方が大きいからだって、どこかで聞いたけど。
記者 東京の場合、道路の面積率って8%ぐらいかな。台数ではジャカルタより多くの自動車があるけど、通勤や通学では公共交通を使うから、車は自宅付近の駐車場に停めているという人が多いよね。一方、ジャカルタは6%強。ただ、自動車の稼動率が高く、道路面積が取り上げられる理由の1つにはなっているね。
クナパくん それ以外にも渋滞の理由はあるの?
記者 一般に1車線の容量は乗用車換算で1時間2300~2500台と言われている。交通量がこれを超えると渋滞だね。例えばスディルマン通りだけど、業務のための地域の交通と、帰宅交通が分けることができれば、渋滞解消の一助になるね。東京の場合は、首都高速道路がバイパス的役割をしているよ。ただ、インドネシアの政府も、都市化に伴う渋滞を少しでも解消するように、インフラ整備をしてくれた民間の高層ビル開発者には容積率をあげるなど、インセンティブを与えて協力しているよ。スマンギの交差点のバイパスがそうだね。
クナパくん 新型コロナウイルス対策に渋滞が加わり、気が重たいね。そういえば、「SEMANGGI(スマンギ)」ってインドネシア語でクローバーの意味でしょ。スマンギ交差点は、大きな4つばのクローバーだから、きっといいことがあると願い、もう少し頑張るかな。

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