世界13番目の超高層ビル都市
クナパくん ジャカルタに来てまず何に驚いた?
記者 高層というか、超高層というか、高いビルが立ち並んでいること。ジャカルタはすごい大都会だって思ったのが第一印象かな。
クナパくん インドネシアで超高層ビルが建てられ始めたのはいつ?
記者 最初はサリナビルかな。先ごろ、全面改修計画が発表されたね。1962年に工事が始まり、開業は1966年。高さは15階建て74メートルだ。ちなみに、60メートル以上を超高層というのが日本的な定義だよ。同じころ、1964年にウィスマ・ヌサンタラビルの工事が始まり、1972年に完成しているね。こちらは30階建て117メートルで、世界的に見ても超高層になるね。両方とも、賠償関連で日本からの資金が提供されているよ。日本の超高層ビルは1965年起工、1967年上棟の36階建て147メートルの霞が関ビルがあるね。
クナパくん 始まりはインドネシアの方が少し早いね。
記者 インドネシアでは当時、財政難からのルピア暴落とデノミ、政変などあった。霞が関ビルの建築にあたり、ヌサンタラビルから学んだことも多いと聞いているよ。日系の建設や設計会社がシンガポールなどアジアへ飛び出すきっかけにもなったね。
クナパくん 超高層ビルって定義があるの?
記者 世界的に統一された定義は無いらしいけれど、世界的には100メートル以上であったり、150メートル以上としているね。仮に150メートル以上とすれば、ジャカルタには79棟あり、13番目に超高層ビルが多い都市となるんだ。現在工事が進められているビルが完成すると、150メートルの基準で10番以内となると予想されているよ。日本では東京が5番なので、やはりジャカルタは大都会だね。ちなみにシンガポールは85棟で10番、ソウルは80棟で12番だ。
クナパくん なぜ高層化が進むの?
記者 都市や国、地域がランドマークとしての意味を求める場合があるけれど、基本的には都市部は地価が高いから、高層化で効率的に利用できるように開発するんだね。ジャカルタでも中心部の土地価格は1平方メートルあたり1億ルピアを軽く超えているよ。
クナパくん ある意味では、限られた面積の中でより多くの人が生活する訳で、渋滞はもっとひどくなるね。
記者 そうだね。だからこそ道路整備、MRTや上下水道といった基本インフラの整備が最重要で、日本の支援はこれからも大きな役割を果たしいくことになる。