【じゃらんじゃらん特集】 手工芸品が大集結 国内最大級の展示会 イナクラフト  JCCで29日まで

 インドネシアの手工芸品展の祭典「イナクラフト」が29日まで、中央ジャカルタ・スナヤンのジャカルタ・コンベンション・センター(JCC)で開かれている。JCCの全スペースを使い、インドネシア各地の工芸品が展示・販売される。国内外のバイヤーや買い物客で大にぎわいだ。

■西カリマンタンをモデルに
 今年のイナクラフトは、西カリマンタン州を通じて、テーマである「小さな村から世界市場に」をアピールする。開会式などでも同州の音楽、舞踊などの伝統芸能が披露された。会場のメインロビーには「エキゾチック・ウェスト・ボルネオ」と題したパビリオンが設置され、伝統衣装を着た同州各県の代表が記念撮影に応じながら、ダヤック人の伝統芸能やイカット(機織り布)など工芸品をアピールする。

■手作り感を生かす
 ホールBにある中部ジャワ州ソロから出展した「A―NUNG」では、バティックをモチーフに木で作った手提げバッグ「モンカ」が人気。イナング・ジャトミコさんは、ソロの店を訪れた日本人の写真を見せながら「このバッグを買い求める日本人客が多い」と話す。
 アニメ風のデッサンを描いた木板や、プレゼントにぴったりのユニークなブローチやネックレス、サンダル、クッション、ランプシェード、テーブルクロスなど、手作り感を生かしながらモダンな要素を盛り込んだ手工芸品が並ぶ。

■バティックにサッカー
 プレファンクション・ロビーで、欧州サッカーチームなどをモチーフにしたバティックを売る「メラック・マニス」のバトゥルースさんは「インドネシアでは熱狂的なサッカーファンが多く、飛ぶように売れている」。女性にも好評という。「時代とともに伝統文化も発展させているので、若者もバティックを愛用している」と話した。
 イナクラフトは、午前10時から午後9時まで。入場料は1万ルピア。詳細はウェブサイト(http://www.inacraft.co.id/)で。

◇ASEAN4カ国の逸品も
 日本ASEANセンター(東京)が出展する「ASEANパビリオン」には、ラオス、ミャンマー、カンボジア、ベトナム各国から手工芸品業者四社がブースを構える。インドネシアでは、なかなかお目にかかれないインドシナ半島周辺諸国の工芸品を、来訪者は興味深そうに手に取っていた。
 カンボジアから来た「セントサ・シルク」は、シルクのスカーフをずらりと並べる。インドネシアのろうけつ染めとは違ったグラデーションや色使いが特徴だ。
 ミャンマーの漆器(バガン)を扱う「エバー・スタンド・ラッカーウェア・ショップ」には、繊細な模様が施され、お椀、カップ、お盆などが並ぶ。
 ラオスの手触りの良い手紡ぎ・手織りの木綿を使った商品を扱う「ラオ・コットン・ステート・エンタープライズ」は、名刺入れを4万ルピア、大きなボストンバッグを15万ルピアと、手頃な価格で販売している。
 いずれもインドネシアルピア、米ドルでの購入が可能。

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