「国産品を買おう」 ユドヨノ大統領が開幕宣言 国内手工芸品の祭典 イナクラフト、29日まで
インドネシアの手工芸品、国産製品の魅力を国内外に紹介する国内最大の工芸品展「イナクラフト」が二十五日、中央ジャカルタのジャカルタ・コンベンションセンター(JCC)で開幕した。
手工芸品生産・輸出協会(ASEPHI)が主催し、今回で十四回目。年々規模は大きくなり、小規模工芸品店や自治体など約千八百社・機関が参加している。バティック(ろうけつ染め)、イカット(機織り布)をはじめとする工芸品や、貝や天然石といった宝飾品、彫刻・木工品、食器など、伝統技術に現代のトレンドを取り入れたものを展示・販売する。
ASEPHIによると、国外のバイヤーら一千人のほか、一般客二十五万人以上の来場が見込まれている。五日間で前年比一〇%増となる九百五十億ルピア(約八億五千万円)の成約を目指す。
開幕式でユドヨノ大統領は「手工業職人はインドネシア経済の英雄」と説明。環境にやさしい商品の開発も年々重要度を増していると語った。最後に、「見るだけでなく買おう。国産品を購入することがインドネシアを発展させることになる」と強調して来場者の購買意欲を煽り、開幕を宣言した。
ハッタ・ラジャサ経済担当調整相は、内需の拡大とともに国産工芸品の売り上げも上がり、品質が向上し輸出量が年々増えていると指摘した。
■ASEAN4カ国が参加
日本からは、ASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国と日本政府による国際機関日本アセアンセンター(東京都港区新橋)が出展。「ASEANパビリオン」を設置し、ラオス、カンボジア、ベトナム、ミャンマーの四カ国の工芸品を、各国の代表者とともに展示・販売している。
同センターはASEAN加盟国十カ国のうち、経済的発展が遅れている四カ国をサポートする「CLMV支援プログラム」を昨年から行っており、その一環として、海外バイヤーと出会える展示会として知られるイナクラフトへの参加を決めたという。昨年は、タイ・バンコクで四カ国の手工業者を対象に、商品の売り場作りなどのセミナーを行ってきた。
カンボジアのシルクを利用したショールなどのファッション雑貨、ミャンマーの宝石などが来場者の関心を引きつけ、各国の代表者らが英語などを交えて商品の魅力を訴えた。
イナクラフトは二十九日(日)まで。二十六日は午前十時から午後四時まで、二十七日から二十九日は午後九時まで開催。詳細はウェブサイト(http://www.inacraft.co.id/)で。
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二十七日付じゃらんじゃらん特集でイナクラフトの記事を掲載します。