【人と世界/manusia dan dunia】 囲んで、喋って日本語学習 日本語話しませんか 19年間続くボランティア日本語学習教室

 土曜日の午後。南ジャカルタ・チプテの閑静な住宅街の一軒家の入り口の前に20足ほどの靴が並べられ、中から日本語の話し声が響く。若いインドネシア人と邦人主婦が囲んでたこ焼きの生地を混ぜたり、焼いたりとの料理の手順を話し合っていた。
 通訳・翻訳家の久美子プルカダンさんや邦人主婦のボランティアがインドネシア人の学生や社会人向けに開講している日本語教室「日本語話しませんか」。毎週土曜日に久美子さんの自宅で日本語の授業を行っている。
 ひな祭りの人形作りや生け花などの文化体験も取り入れ、24日には生徒に人気のたこ焼きを作る体験学習を実施。大学で日本語を学んだ社会人らインドネシア人17人が参加した。
 教室ではインドネシア語は厳禁で料理の話し合いはすべて日本語。「おいしい」「あつい」と食後の感想も日本語だ。

■生徒の要望受け継続 
 「話しませんか」は久美子さんら在イ歴の長い女性がインドネシアに貢献できないかと1993年に開始。約3カ月間の教室を年1、2回実施してきた。創設メンバーは久美子さん以外帰国などでいなくなり、邦人主婦らが先生を務める。
 今回は30回目で2月に開始。授業料は最後の授業後に日本食を食べに行くための6万ルピアだけ。毎回約20人の生徒が集まり先生役の邦人と少人数のグループで会話形式で行う。
 道案内、待ち合わせ、会社でのやりとりなど会話の題材は邦人主婦が考える。山手線ゲームや早口言葉などのゲームも行い「日本人とたくさん話ができ実践的」「大学では学ばない文化も知ることができる」などと生徒には好評だ。
 生徒の大半は日本語学科卒の20代の社会人。友だちから聞いて参加した人が多く、3回目などのリピーターがほとんど。邦人主婦と仲良くなり休日に旅行に出かける生徒もいる。
 「教える人がいなくなってしまい教室を止めようとしたこともありました」と久美子さん。今回の教室も久美子さんの通訳の仕事が多忙で前回から約10カ月の期間が空いた。「生徒たちの要望が多かったのでこれまで続けてきた」
 久美子さんは「日本の企業が増えている時代に日本語が話せる人は重要になってくる。少しでも日本語を教える手助けができれば」と話している。

■先生募集
 日本語話しませんかでは先生を募集している。久美子さんは「インドネシアを知るきっかけにもなります」と話す。
 問い合わせは、久美子さん(携帯0816・844・423、メール kumik@cbn.net.id)まで。

特別企画 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly