【スナンスナン】朝日の昇るビーチクラブ バリ島サヌール 家族連れ、年配客を意識
古くから落ち着いたビーチリゾートとして知られるバリ島サヌールに、これまでのサヌールのイメージとはちょっと異なる「アートテル・ビーチクラブ」がオープンした。竹で作った大きな建物やプール、DJの奏でる音楽などがおしゃれな店が軒を連ねるスミニャックのビーチクラブを思わせる。ただ、サヌールはスミニャックとは反対の朝日の昇るビーチ。日曜の朝、開店から間もない時間に訪れた。
白い砂浜に置かれたテーブルから海の向こうにうっすらとアグン山が見えた。サヌールの朝は早い。店内には散歩の途中に立ち寄ったという家族連れがいた。親はプールで遊ぶ幼い子どもたちを見守りながらゆっくりと朝食をとっていた。私は朝食メニューの中からスモークサーモンを乗せたエッグベネディクト(9万5千ルピア)とフレンチトースト(7万5千ルピア)を選んだ。周辺の店に比べると高めだが、ホテルで食べるアラカルト朝食のようだった。
「店のイメージはスミニャック、でも若者よりむしろ家族連れや年配客を意識しています。音楽はリラックスできるもので、ボリュームは控えめ。プールも深くありません。今風の雰囲気でありながら、古き良きサヌールの要素を残しているのです」と営業担当のフェリーさんは話した。その一つが地域社会との連携。ビーチエリアには「パドルサーフあります」などと書かれた看板が立っているが、これらは以前からこのビーチでレンタル業を営んで来た人たちによるものだ。
また、敷地内の芝生のイベントスペースでは毎週日曜、地元の人たちが出店するサンデーマーケットが開かれている。
朝食は午前8時から午後2時まで。午後10時に閉店する。プールの利用には1人2万5千ルピアかかるが、貸しタオル、ロッカー、シャワー室の利用が含まれる。
「わざわざウブドから来る家族もいますよ。気分転換にスミニャックのビーチクラブに行ってみたいけど、遠いし渋滞が嫌。サヌールならそんなことはありませんから」とフェリーさんは話した。(北井香織、写真も)
◇ARTOTEL BEACH CLUB
住所 Jl. Danau Tamblingan No.35, Sanur, Denpasar, Bali
☎ 0361・449・1888
ウェブ www.artotelbeachclub.com