【スナンスナン】サルサで楽しむ金曜の夜 南ジャカルタ・クマン マルガリータで踊る
金曜の夜、ジャカルタにいるさまざまな国の人が集まり、サルサダンスを踊るレストランがあるという。外国人も多く楽しいよ、と聞かされ、訪ねてみた。
2階にある店に向かう階段を登っていると、若い男女の笑い声とジプシーキングスの「ボラーレ」が聞こえてきた。曲名は知らなくても誰でも一度は耳にしたことのある明るい曲だ。薄いドアを開けると、ほの暗い店内で大勢の人が楽しそうに踊っていた。
約150席ある店内は中央が吹き抜けになっている。毎週金曜の夜はステージ前の席の一部を片付け、空いたスペースがダンスフロアになる。
メニューには肉類と酒類が多く並ぶ。牛サーロインのプレート(21万9千ルピア)とチキンタコス(10万9千ルピア)、マルゲリータ(12万5千ルピア)を注文した。
料理を待っている間、ボーイズ・タウン・ギャングの「君の瞳に恋してる」が聞こえてきた。これも聞いたことがない人を探す方が難しい曲だ。大盛り上がりの店内を、店員は絶えず早足で歩き回る。マネジャーのエディさんは「『お客様は王様』が方針だから」と灰皿を素早く拭きながら話す。
注文から10分弱で牛型の鉄板に入ったプレートが出てきた。サワークリームやアボカドなどを使った4種類のソースと4枚のトルティーヤが付く。オーストラリア産の牛サーロインは程よいかみごたえで肉汁もたっぷり。オニオンやパプリカなど野菜が多いのもうれしい。
タコスにはチキンライスとアボカドベースのソースが付いてくる。シャキシャキのキャベツとトマトの組み合わせがクセになる。
もちろんビールと合うのだが、少し凍ったフローズン・マルガリータが口を冷ましながら食べ進められて相性がいい。気がつけばグラスもプレートも空になっていた。一人だったが気分が良くなり、ダンスフロアへ。そこでインドネシア人の女性にダンスを教えてもらった。
同店は1979年創業の老舗だ。現在も外国人客は多い。10カ月前に来イし、在インドネシアコロンビア大使館に務めるパブロさん(29)は同僚らと来店。「音楽は本格的だし、アットホームな雰囲気がとてもいい」と話す。(大野航太郎、写真も)
◇Amigos
住所 Kemang Club Villas Apartemen
Jl. Kemang Selatan I Bangka, Mampang
Prapatan, Jakarta Selatan
☎ 021・ 7192・584
営業 月〜木曜 午前10時〜翌午前0時
金・土曜 午前10時〜翌午前1時
日曜 午前10時〜午後11時