【スナンスナン】絶景のクラブと本格和食 バリ・ウルワツ オムニア・デイクラブと「酒の華」

 インド洋を望むバリ島南端ウルワツの切り立った崖の上に先月、「オムニア・デイクラブ」と和食レストラン「酒の華」がオープンした。オムニアは米国ラスベガスにある同名のナイトクラブの姉妹店。酒の華の台所を仕切るのは京都の老舗料亭の元料理長だ。午後7時までのデイクラブでDJの音楽をバックにサンセットタイムを過ごしたあと、ぜいたくな和食を静かに楽しんだ。
 風通しの良い吹き抜けの建物の2階はレストラン、1階は海に向かって棚田状にソファやテーブルが置かれたくつろぎのスペース、その先の崖っぷちに最も近い屋外がクラブになっている。どこからでも青い海が見渡せる造りで、足を踏み入れるなりすがすがしい気分になった。クラブの中心にあるバースペースは、プールをまたいだ板張りの渡り廊下で結ばれた場所で、宙に浮いているように見える。
 「午前11時の開店から午後7時の閉店まで過ごす人もいます。飲んで、踊って、泳いで、サンセットを眺める。グループでわいわい楽しむなら屋根やソファ、プライベートプールなどを備えた特設スペースもあります」と広報担当のカルメンさんは話す。
 日が暮れて酒の華に移動した。開放的なクラブと和食が隣り合わせというのに意外性を感じたが、それは料理にも。例えば、シャンパンゆずみそソースで仕上げたシーバスの西京焼き(43万5千ルピア)、トリュフ、黒コショウを使ったポン酢で楽しむハマチの刺し身(29万5千ルピア)など。基本は時代や季節を反映した「旬」の料理という。料理長の樋渡秀幹さんは「例えば、バリだと魚は雨季の方が水温が下がるので、脂が乗りやすくなる。ただ海水に真水が多く含まれ余計な水分が身に入るため、一塩して水分を出してうま味を凝縮させる。そうした使い分けや調理法で旬を決めていく」と話す。
 単品でしっかり食べるなら主菜に巻きずしや刺し身がセットになったみそ汁付き弁当メニュー(9万ルピア〜)がおすすめ。日中ならクラブスペースで食べられる。クラブでは、プライベートスペースなど座る場所によって最低支払額が設定されている。入場は21歳以上だが、レストランには年齢制限はない。(北井香織、写真も)

OMNIA 酒の華
住所 Jl. Belimbing Sari, Banjar Tambiyak, Desa Pecatu, Uluwatu
☎ 0361・8482150
ウェブ http://omniaclubs.com/bali/

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