【スナンスナン】筋肉刺激しリフレッシュ バリ島マス村のカユン ヨガとハーブティー
ヨガで体を気持ち良く刺激した後は、芝生の庭に座ってアーユルベーダ(インドの伝統医療)のハーブティーをどうぞ——。バリ島ギャニャール県マス村にある自然食レストラン「カユン」が定期的に行っているヨガ・プログラムに参加した。
カユンはマス村の大通りに面した入り口を奥に入ったところ、目の前に青々とした水田が広がる1.3ヘクタールの敷地内にある。石の門を通り抜けると絵や彫刻の展示スペースがあり、その向こうにオープンエアのレストラン、芝生の庭を挟んで8角形の大きなあずまやが建っている。ヨガの会場はこの2階。風通しが良く、天井の開口部から日光が差し込む心地よい空間だ。
ニョマン・レゲッグさんの指導でクラスが始った。落ち着いた木造の建物のせいか、自然と体の動きに集中できる。ニョマンさんのヨガは、ウダサと呼ばれるバリの伝統療法に基づいた独自のもの。広く知られたハタヨガのように異なるポーズを次々にとるのではなく、その時の参加者の状態に合わせて、普段はあまり使っていない筋肉や関節をゆっくりと刺激していく。「右肩が石のように固まりつつある。早いうちにほぐしてやらないと」。私の右腕の動きを見てニョマンさんが言った。
クラスを終えて外に置かれた平テーブルに移動した。ヨガとセットになったお茶は2種類の中から選ぶ。アーユルベーダで使う薬用植物のホーリーバジルにロゼラと赤ショウガを加えたもの、またはホーリーバジル、レモングラス、ショウガの組み合わせだ。これらはすべて敷地内の畑で有機栽培したものだ。
おなかが空いたらレストランへ移動しよう。メニューは手の込んだバリ料理とあっさりめのインド料理で、どれも自家栽培の野菜を多種類使っている。ベジタリアン向けが多いが、豚肉、鶏肉、子ども向けのメニューもそろっているので誰でも楽しめる。デザートにはコメ粉やサツマイモなどを使ったバリ伝統のお菓子を試してみよう。
ヨガクラスは毎週火曜と金曜の午前9時から同10時まで。クラスの後は、ニョマンさんが時間の許す限りバリの伝統療法や健康に関する相談に乗ってくれる。参加費はインドネシア在住者が1人7万ルピア、旅行者は13万ルピア。(北井香織、写真も)