【留学フェア特集2012】 同窓会奮起、留学生支援へ ソフィア会、上智大と連携 個別説明会で大学紹介へ

 「同窓会で昔話に花を咲かせるのもいいが、次の世代の役に立てることをしてみてはどうだろうか」
 上智大学同窓会ジャカルタ・ソフィア会のメンバーである瀧野重夫さん(63)は、上智大留学志願者のインドネシア人学生を支援する活動に奔走している。来年創立100周年を迎える母校のために、ソフィア会は寄付金を募ることを決めたが、「お金だけでは具体的な支援の形が見えない」。入学手続きや奨学金申請などを補助し、日イの懸け橋になる人材育成の手助けをしようと、学生の留学支援を立案した。
 この思いはすぐに伝わった。今年2月、上智大のユー・アンジュラ学術交流担当副学長が来イした際、直談判。瀧野さんと上智大の理事長が同級生だったこともあり、話はとんとん拍子に進み、今回の留学フェアで来イする上智大幹部とソフィア会の間で覚書を結ぶ。留学フェアでの対応補助のほか、留学志願者を対象にした大学の個別説明会の開催など、今後の大学の国際戦略に基づく業務委託を盛り込んだ本格的な試みだ。
 外国語教育で知られる上智大だが、開学以来、ヨーロッパとのつながりが深く、アジアからの留学生は限られていた。昨年の時点で721人の留学生のうちインドネシア人は5人ほど。32年度までに2600人の受け入れを目指し、急成長を遂げるアジア諸国からも優秀な学生の誘致を目指す。

■大学への思い
 瀧野さんは、70年安保闘争当時の上智大を経験した世代でもあり、大学に対する思いは今でも強い。仕事で訪れてから、インドネシアと付き合うようになって今年で35年。「さまざまな分野で活動するソフィア会のメンバーのネットワークを駆使し、インドネシアから大学の活性化に役立てられたら」との言葉に力が入る。
 ソフィア会には、1977年のトヨタ・アストラ・モーター(TAM)社設立前からトヨタのインドネシア事業に携わり続けているバンタ・美枝子会長らベテランから、ジャカルタでフラダンス教室を開設したイシャン・オデリアさんなど新しい世代まで、インドネシアと日本の橋渡し役として活躍しているメンバーが多数在籍している。
 「今後、卒業生をゲストとして招いて、上智大で学びたいというインドネシア人向けに個別説明会を開いていきたい」

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