【スナンスナン】親日店主 こだわりの香り シリアスリー・コーヒー クリエーターと家族の憩い場

 青々と茂った街路樹が並ぶ南ジャカルタのチプテラヤ通り。中ほどに、この通りでは草分け的なカフェ「シリアスリー・コーヒー」がある。SERIOUSLY(真剣に)の略を冠している通り、ストレートコーヒーの味に「まじで」こだわる。

 広い駐車場の奥にある店の中央のカウンターに時折立ち、自らコーヒーを入れるのはオーナーのアントン・ウィジャヤさん(37)。ここ数年間に2回、日本を一人で旅した。歩いたのは岐阜県白川郷や馬籠、長野県の上高地や松本といった伝統と自然豊かな観光地。関西の都市と東京では有名カフェにも足を運んだ。特に豆選びから焙煎(ばいせん)、客の好みにまで妥協しない丸山珈琲(本店、長野県軽井沢町)のもてなしに心打たれた。「これだ」
 開業は2016年1月。その後、通りにはウェブ制作などクリエーティブ系の会社が増え、期せずして店はクリエーターやデザイナーらの憩いの場になった。
 日本の体験が刺激となり、豆とロースター(焙煎業者)を厳選、定期的に仕入先を見直すこだわりよう。おすすめのコーヒーはフラットホワイト(4万ルピア)。他の店にはない味という自慢のアイスは、ハニー・ラッテ(4万ルピア)。エスプレッソにオーストラリア産ハチミツとミルクを混ぜ、舌に広がる滑らかな味が人気だ。
 緑豊かでゆったりした店づくりも、旅の体験から着想した。子ども用のいすを用意し、親子でくつろげる大きなソファ、アットホームな雰囲気が評判に。週末には日本人の家族客も訪れる。
 会社員や時を忘れアイデアを語り合うクリエーターらのために、ブランチも充実。トロピカルサラダ(5万ルピア)は、エビも盛り込みボリュームたっぷりだ。ペストリーはすべて手作り。人気の一品はストロベリータルト(3万5千ルピア)で、厚めの生地にイチゴをぜいたくに盛り付ける。
 しゃれた店が増え、南ジャカルタの新スポットに生まれ変わりつつあるチプテラヤ通り。アントンさんは「店の名のとおりシリアスリーにもてなします。でも気軽に多くの日本人にも来てほしい」と心待ちにしている。(前山つよし、写真も)

◇SRSLY COFFEE
住所 Jl. Cipete Raya,No.7C,Cipete 
Jakarta Selatan
☎ 021.7695.162
営業 月〜木曜 午前7時〜午後11時
金〜日曜 午前7時〜翌午前0時
インスタグラム @srslycoffee

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