【ジャランジャラン】自然と共にリフレッシュ タマン・サファリ・インドネシア 動物と触れ合う
西ジャワ州ボゴール県にある「タマン・サファリ・インドネシア」。185ヘクタールの自然豊かな土地に、約300種、約3千の動物が暮らす。避暑地として人気の高いプンチャックにあり、園内にはグデ山から流れてきた小川があるほか、木に囲まれた緑あふれる環境で、動物と間近に触れ合うことができる。
ゾウやラクダ、シカ、キリン、カバに始まり、チーターやライオン、クマなどさまざまな動物たちに近づくことができるエリア「サファリ・ジャーニー」では、大きく草食動物と肉食動物の二つのエリアに分かれる。移動はバスか車だ。
草食動物のエリアでは車の窓からニンジンなどをあげてみて。時々、えさほしさに窓をなめてくる動物も。同サファリ入口近くの道路には、ニンジンやバナナを売る露店がずらりと並んでいるので、こちらで購入するか、あらかじめ持っていくことをおすすめする。
肉食動物のエリアでは窓を開けるのは禁止だが、それでも目の前までライオンなどに近づくことができる。多くが夜行性のため朝は眠いのか、のんびりと過ごしている動物たちが多かった。絶滅危惧種の鳥やグデ山から下りてきた野生のサルもたくさんいる。
サファリを一通り楽しんだ後は、大人になる前のオランウータンやトラなどの動物たちと写真を撮るなどして触れ合えるエリア「ベイビー・ズー」へ。母親から拒絶された赤ちゃんを保護する場所にもなっており、成長後は園内のサファリで暮らしていくという。
案内役を務めてくれたリヤニ・アマロさんも、わが子のようにやさしくオランウータンを抱く。「タマン・サファリで動物たちが元気に暮らしていけるのは、豊かな自然に囲まれている場所であることと、動物たちと一緒に過ごし、さまざまな側面からケアに努める約千人のスタッフたちがいるから」と笑顔で話す。
同サファリでは絶滅危惧種などの保護や繁殖にも力を入れている。3月2日には22匹のコモドドラゴンが卵からかえったばかり。また海外の動物園などとの交流も盛んで、ことし中には新たに2匹のパンダを迎え入れる予定だ。
トラやアシカ、イルカなどのショーも実施。ゾウのショーでは、スマトラ島で発生しているスマトラゾウと地元住民の間に起こるトラブルとその解決策などがテーマ。子どもたちへの教育の一環だという。
ショーに向けたトレーニングでは、ゾウたちに無理に何か新しい動きを教えるのではなく、立ち上がったり寝転がったりと、野生のゾウが普段の生活で行う動きを取り入れる。リヤニさんは「飼育員たちは毎日ゾウに会いに来て、一緒に過ごしている」と話した。
観覧車などアトラクションがある小さな遊園地のようなエリアや、水遊びのできるプールのあるエリア、レストランではスンダ料理からファストフードまでそろい、カフェもある。園内には宿泊施設があるほか、夜の園内を回る「ナイト・サファリ」、ゾウに乗ったりイルカと一緒に泳ぐこともできる。
渋滞しなければ、タマン・サファリ・インドネシアまでは、ジャカルタ特別州やその近郊から車で約2時間。土日、祝日は大渋滞やそれに伴う通行規制が実施されるため、車内で長時間過ごす覚悟も必要。
入園料金は5歳以下は1人25万ルピア、それ以上は同30万ルピア。暫定滞在許可証(KITAS)があればインドネシア人と同じ値段の同14万ルピア、同15万ルピアになる。
家族みんなで楽しめるタマン・サファリ・インドネシア。プンチャックは涼しく、リゾートホテルなどの開発も進んでいるため、サファリで遊んだ後は同地に宿泊しリフレッシュする方法もおすすめ。(毛利春香、写真も)
タマン・サファリ・インドネシア
住所 Jalan Raya Puncak No. 601, Cisarua, Bogor 16750
☎ 0251・8250・000
営業時間
午前9時〜午後5時
サファリ・ナイトは午後6時半〜同9時