【スナンスナン】自家製チーズはいかが ローカル&ナチュラル ロサリーチーズ

 店のドアを開けると笑顔のすてきな女性が出迎えてくれた。ロサリーチーズはオーストラリアの大学で食品科学を専攻し、発酵食品のプロセスを学んだオーナーのアユ・ウタミ・リンギさん(29)が2年前にオープンした店だ。

 店は南ジャカルタ・クマンのブンダ・ラヤ通りにある。「ローカル」と「ナチュラル」をモットーにチーズを作っている。インドネシア産の原材料を使用し、防腐剤や着色料は一切使わない。
 工場はジャカルタにあるが、パートナー先の農場は西ジャワ州ボゴールなど数カ所にある。新鮮さにこだわっているため、朝に搾乳されたミルクをその日のうちにチーズ作りに使用する。
 最近では、リッツカールトンやクラトンホテルなどジャカルタ、バリ、ジョクジャカルタの名だたる高級ホテルやレストランで使われている。
 特に人気のチーズは3種類。シェーブル(5万5千ルピア)はヤギの乳を自然発酵させたチーズ。ヤギ独特の素朴な味わいで、はちみつやナッツと一緒に食べるのがおすすめ。
 ココナツの殻を炭にしたココナツアッシュや塩と共に生成したチーズのブラック・アンド・ホワイト(7万5千ルピア)は、ブルーチーズのような風味があり、パンに塗ったり、オーブンで焼くとさらにおいしく楽しめる。
 マリネイテッド・チーズ・ビッツ(6万ルピア)はハーブやスパイスがブレンドされた特製オイルに、牛乳から作られたチーズが漬けられていて、パスタやサラダにぴったりの味。
 ジャカルタ、バリ、ロンボク、ジョクジャカルタに代理店があり、オンラインでの購入も可能。ウェブサイトにはチーズのおすすめレシピもあり、今なら期間限定でクリスマス向けの詰め合わせセットも用意されている。
 直接クマンの店まで買いに来る客の6、7割は日本人だという。アユさんは「日本人のお客さんは自分でクーラーボックスを持参してくる。エコな上に、買ったものの品質も保たれるので、素晴らしい習慣だと思う」と目を輝かして話した。日本人にはモッツァレラチーズや、その一口サイズのボッコンチーニの評判がいいという。
 気温と降水量によって牧草の質が変わるため、乾期と雨期ではチーズの味が微妙に異なるという。初めて買うときはぜひお店で直接試食してみて。(江原早紀、写真も)

◇ROSALIE CHEESE
住所 Jl. Benda Raya No. 8B1, Kemang
☎ 0812.9799.8321/021.7814801
ウェブ www.rosaliecheese.co.id
営業 月〜金 午前9時〜午後5時 
土 午前10時〜午後4時

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